星のカービィ ディスカバリーを触った感想記事

『もっとやんちゃに、自由に、新しいカービィ』という想いを胸に開発された星のカービィ初のアクションゲーム。Nintendo Switch用ゲームソフト『星のカービィ ディスカバリー』を触ったので、記事にしました。

今までの2Dアクションだったカービィとは違う世界観と操作性、新たなシステム『ほおばりヘンケイ』など、目新しい試みが多く盛り込まれています。

『かつて文明があった世界』を駆け回るカービィを、紹介していきます。

イントロダクション

シリーズ35作目で、略称は『ディスカバ』。プレイ人数は1~2人です(2Pはバンダナワドルディを操作することになります)

グラフィック周りは前作の『星のカービィ スターアライズ』を踏襲していますが、効果音周りは一新されています。

3Dのカービィ自体は『カービィのエアライド』のシティトライアルを始めとして、本編ではないシリーズや、サブゲームとしてありました。これらをノウハウとして積み重ねることで、3Dアクションのカービィを開発してきたそうです。

社内で王道のカービィは2Dであるべきだという意見や、カービィ特有の問題(3Dで上から見ると、丸いカービィは向きが分かり辛いなど)もあり、これまで本編すべてを3Dにすることはできなかったそうです。

これらの問題を解決した上で『誰でも楽しめる』『間口が広く奥が深い』というシリーズ初期からのコンセプトを大切にして開発したのが今作です。

ゲーム画面で敵に攻撃が当たったようにプレイヤーが見えるなら、実際に当たっていなくても敵に攻撃が当たるような仕組み。

着地していなくても、地面からある程度離れた距離でジャンプボタンを押したら、誤爆でホバリングするのではなく、ジャンプをする『ファジーな調整』。

吸い込みをしながら移動ができたり、吸い込んで吐き出したモノが敵に誘導したり、御馴染みのスライディングが敵を自動追尾するやり易さ。

建物や障害物の大きさをわかりやすくしたり、進行方向をカメラが意図的に移すなど、遊びやすさが追及されています

オリジナルの世界観

世界観は今までの不思議な世界と違い『かつて人の文明があった世界』です。開発陣のこだわりとしては、廃墟として怖くなり過ぎないように、青空や草花を増やして、自然と融和した美しい世界になるように調整したそうです。

なので今作では、宙に浮いた島などのようなファンタジー表現はやめて地形を動かす場合も不思議な力ではなく何らかの装置が関わっているなど、現実の世界観と齟齬が出ないように気を付けているみたいです。

オリジナルの現地語や、かつての世界で流行った歌も流れます。とくに歌詞は読み解くと、より世界観に没頭できるように作詞されています。

現実の世界を模したステージは、ショッピングモールなら看板や施設マップを見てステージの謎を考えるなど、ステージ特有のギミックが盛り込まれています。

新要素

今作からの要素である『ほおばりヘンケイ』は、カービィの個性である『変幻自在なヘンテコな奴』という特徴を生かすために、あえて不思議な見た目にして、3Dアクションの幅を広げているようです。

ステージの途中で助け出したワドルディによって開発される『ワドルディの町』は、コピー能力の進化や、冒険中に回復できるアイテムを購入できるなど、初心者にとってはゲームを進めやすく、ゲーム慣れをしてる方にはやりこみ要素となっています。

また収集要素もあり、集めたコインでゲットできるフィギュアは約250種類あり、キャラクターやアイテムの説明や、世界観の謎に触れるようになっています。

ストーリー

平和な国プププランドでカービィは、謎の亀裂に飲み込まれてしまいます。見知らぬ浜辺で目覚めたカービィが歩みを進めると、文明と自然が融合した『新世界』に到着しました。そこでビースト軍団』に捕まって連れ去られるワドルディを発見します。さらには不思議な子エフィリンと出会ったカービィは、エフィリンと共にワドルディを助けに向かいます。

コピー能力

コピー能力は数が減りましたが、その分演出が綺麗になっています。

ファイヤーの炎はとても鮮やかで、炎を吐いた場所に炎が残り続けます。導火線に火をつけるといった、お馴染みの要素もちゃんとあります

カッターやソードで草原を切ると、スパッと切れます。切断面もちゃんと刃物で切った断面になっています。ソードを高速で振り回した時に、地面に焦げ目がついたりします。

アイスで凍らせた敵がステージを滑っていく、スケートのように移動ができる。ガード解除でダメージを与えられるといった、コピー能力ならではの3Dアクションも見所です

ボムで転がした爆弾が坂道をゴロゴロ転がっていく、ステージをボムだらけにできるといった遊び要素もあります。

ニードルで突き刺した敵が、刺さりっぱなしになるというツッコミどころもあります(カービィが可哀そうだから敵を減らしたことがあるという愛を敵にも別けて)

コピー能力を強化させることで、種類が減った分、演出の幅を広げるのと同時に、難易度も自分で調整できます。

注意点として、コピー能力強化に使うアイテムは後述の『トレジャーロード』で手に入るので、ご利用は計画的に。

ソードを強化すると、ガード時のダメージが減少する。

スリープを進化させると、ベットで寝るといった遊び要素。

元々強力なクラッシュは、強化することで……。

ほおばりヘンケイ

今作からの要素で、今までにないヘンテコな姿になるのが特徴です。

ステージの特定場面やギミックに合わせてヘンケイするので、通常のコピー能力とは差別化が図られています。

車を『ほおばりヘンケイ』すれば、移動しながら突進で敵を倒せる。

自動販売機なら、段数有限の遠距離攻撃ができるようになる。

階段に乗るのではなく、ほおばって階段にヘンケイして、敵を押しつぶすのはカービィらしいアクションです。

電球になって暗闇を照らしたり、水上を移動する時に船の一部にヘンケイして推進力を生むなど、ゲーム進行が単調にならず、視覚的にも飽きが来ないような配慮が細かくされています。

難易度

HPが多めの『はるかぜモード』と、HPが少ない代わりに報酬が多い『ワイルドモード』があります。

今までのカービィシリーズ同様に、ただクリアするだけならば、そこまで難易度は高くないです。

例えつまづいたとしても、ワドルディを救出して発展した『ワドルディの町』で、回復アイテムなどを購入できるお助け要素があります。

その代わりにやり込み要素が充実しており、ステージごとにミッションがあります(特定のコピー能力で敵を倒す、アイテムを回収する、時間制限やノーダメージなど)。

特定のコピー能力やほおばりヘンケイで制限時間内にクリアを目指す『トレジャーロード』や、ボスと連戦ができる『コロシアム』もあります。

総じて難しいアクションゲームというよりは、可愛らしい演出で、誰でも手軽に楽しめる難易度です。

まとめ

グラフィックが全体的に美麗で、ステージ誘導に標識を使うなど、露骨じゃありません。

ストーリー周りもしっかりしており、馴染みのあるBGMをアレンジした曲がシーンを盛り上げてくれます。

ホバリングが弱体化を食らっていました。

今までの作品同様に、ミニゲームも充実しています。

敵は動物がモチーフですが、いつもの敵キャラも出てくるので安心できます。

任天堂公式YouTubeチャンネルの番組「よゐこの○○で○○生活」に、『よゐこのカービィで自由研究生活』という題名で動画が2本投稿されているので、今作が気になる方は、そちらも視聴してみましょう。

最後に、水辺に行くとうきわを召喚するのが可愛い。