『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』をおすすめしたい!

イントロダクション

『50代の熟女に売られそうになったことがあるか?』という悲惨な過去を持つ主人公が、田舎で平穏に暮らすために奮闘するものの、本人の意図に反して成り上がっていく『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』を記事にしました。

『三嶋与夢(敬略称)』により『小説家になろう』で投稿されていた作品です。

web版は2019年に完結しており、これに加筆修正を加えた書籍版が『CGノベルズ』より刊行されています。イラストは『孟達』。既刊9巻(2022年4月現在)。

書籍版はweb版と大きく展開が異なっており(特に4巻以降)、本編とはメインヒロインが異なるIFルートも連載されています(書籍三巻以降の書籍帯のアドレスから飛べるGCノベルズのアンケートページにてアンケートに答えた特典です)。

月刊ドラゴンエイジでコミカライズ版が『潮里潤』により連載中です。既刊7巻(2022年4月現在)。

緻密に練られた小説版の設定を、一部読みやすく簡略化していますが、web版のネタを拾ってくるファンサービスもしっかりとしています

『潮里潤』のTwitterで特別な一枚絵やオマケ漫画なども投稿されています。

『探偵はもう、死んでいる。』や『宇崎ちゃんは遊びたい!』を手掛けた『株式会社ENGI』により、『ド外道主人公による下剋上ファンタジー開幕!』というキャッチコピーで2022年4月からアニメ版が放送開始されました。

音泉にてwebラジオ『乙女ゲー世界はMCに厳しいラジオです』が、2022年4月6日より隔週水曜日で配信されています。MCは『大塚剛央』『市ノ瀬加那』

略称は『モブセか』

2019年11月に小説の既刊4巻全巻が重版となっており、2021年6月時点でシリーズ累計発行部数は76万部を突破しています。
KADOKAWAグループの電子書籍サイト『BOOK☆WALKER』が行った『新作ラノベ総選挙2019』新文芸・ブックス部門3位に選ばれ、『このライトノベルがすごい! 2020』のランキングでは単行本部門の8位に選出されています。
また、2019年10月30日から11月10日の間に行われた『GCノベルズ5周年 ボイスドラマ化投票」で1位となり、ドラマCD化が行われ書籍版6巻の限定版に収録されました。

KADOKAWAのダ・ヴィンチニュースでは、本作は『自分の力で物語を進めていく楽しさと充実感を存分に教えてくれる』と評しています。

声優の『小林裕介』『白井悠介』は、本作品の特徴として『主人公にインパクトがあり、そこまで滅多打ちにするかというシーンがスカッとする』と語っています。

主人公『リオン・フォウ・バルトファルト』は、ある日突然前世の記憶を思い出して、自分が前世でプレイした乙女ゲームの世界にいることに気がつきました。

彼は前世で妹(リオンいわく猫かぶりの最低悪女)に半ば脅されて、代わりに超高難易度の乙女ゲームをプレイしていたのですが、二日間徹夜でオールクリアして旅行中の妹に制裁を加えた直後に体調を崩してしまい、階段から落下して命を落とした結果、クリアした乙女ゲーム世界の男性モブキャラクターに転生してしまいました。

転生先は剣と魔法のファンタジー世界であり、戦うのは男、稼ぐのも男、にも関わらず女の方が権力を持っているという女尊男卑の『ホルファート王国』でした。

王国では、男は20歳までに結婚しなければ、問題ありとして白い目で見られてしまい、露骨に出世や就職に響きます。加えて国家間での争いや小競り合い、賊やモンスターなど、世界観的に争いが多く、騎士や軍人の殉職率が高いという状況でした。

リオンは酷い世界と思いながらも、これから入学する学園で婚活しなければ、と考えつつ呑気に暮らしていたのですが、突如この世界における父親の正妻(形だけ、本人は愛人と子を産んでいる。リオンは父親の妾の子)にお見合いを強引に勧められます。その相手は年齢50歳、結婚回数7回の女性であり、しかもリオンを軍人として戦場に送り込み、命を落とさせることで国から貰える金銭を狙っていました。

家族に迷惑がかからない形で、リオンは降りかかる苦難を打開するために、生前のゲーム知識を利用して、ゲームでは強力な課金アイテム扱いであり、本来はゲームの主人公が手に入れる可能性もあった『ロストアイテム』を回収します。

お見合いの話を穏便に断り、今後の人生設計に夢を膨らますリオンでしたが、失われた古代の技術である『ロストアイテム』を回収した功績なども含めて出世してしまい、彼が毛嫌いする正妻のような女性が多い上級クラスで婚活をする羽目になりました。

乙女ゲームの中心でもある学園に入学したリオンは、ゲーム内の登場人物に関わらないように生活していましたが『マリエ』という謎の女性が主人公が本来いるべきはずの位置に立っていることに気づきました。

ゲームのバッドエンドは世界の破滅に繋がっており、マリエがゲームシナリオを歪めたことで最悪の展開が起こりうる懸念を抱いたリオンは、情報を集めてマリエの正体に気づき、嫌々ながらもゲームシナリオの軌道修正を図るのでした。

 

作風・感想

『命を落とした主人公が生前プレイしていた乙女ゲーの世界に転生する』という昨今では珍しくない設定ですが、ゲームの設定でふわふわしていた部分が現実となった結果、辻褄を合わせるためにドロドロとした歪んだ制度や文化が多かったり、ゲームシナリオが歪んでしまったせいで、主人公が持っていた知識が通用しない場面も多くあります。

そのため学園モノというよりは、作中に登場する多くの国家が抱えた歪みに翻弄されながらも状況を打開していく作品です。

web版では、要所でキチンと活躍はしますがメインヒロインたちとの絡みは少なく(なんならヒロイン同士でいちゃついている描写の方が多い)、加筆された書籍版では出番が増えました。

ファンタジーあり、SF要素あり

ファンタジーな世界観らしく、全ての大地が浮遊していますが、魔法文化が盛んな『新人類』の世界に、昔の人類『旧人類』が残した科学技術『ロストアイテム』が存在するなど、ファンタジーとSFが混ざったような状態になっています。また本作の舞台がかつては地球と呼ばれていたなど、謎も多いです。

タイトルで勘違いしそうですが、ロボットによるバトルや政治的な駆け引きなどが多く、どちらかというと男性向け・少年マンガ的要素が強い作品です。

 

登場人物

リオン・フォウ・バルトファルト

本作の主人公であり、生前は日本の社会人でした。

趣味はお茶で、好きな女性のタイプは名脈のような豊かな女性、ただし重度のヘタレ

将来はのんびりスローライフを送ることを目標としており、本来ならばゲームシナリオに関わるつもりはありませんでした。しかし自分に降りかかる火の粉を払うためとはいえ『ロストアイテム』を回収したり、一度本気で怒ると相手を完膚なきまでに叩きつぶして悦に浸る悪癖に加えて、見通しの甘さや事後処理を誤ることが多く、結果として自業自得の形で出世街道まっしぐら、国家の闇に身を投じていくことになります。

また半ば脅されたとはいえ、妹の我儘に応えて命を落とす羽目になったように、非常にお人よしな性格です。困っている人を見捨てておけず、そんな性分ながらも争いに身を投じて精神的に疲弊していく姿を、家族や仲間から心配されています。

以上から作中の相棒には『ねじれきなこ』と例えられています。

 

ルクシオン

リオンが見つけた『ロストアイテム』であり、唯一無二の相棒です。

極めて高性能で会話も可能であり、リオンにツッコミを入れたり、未熟な部分を辛辣に皮肉るなど、精神的な部分でもサポートを行います。

 

オリヴィア

本来のゲーム主人公であり、今作の清涼剤かと思いきや、ちょっと内面がおっかない娘です。

本来ならばゲームシナリオの過程で成長して世界を救うはずが、リオンやマリエの行動の結果、その機会が失われてしまうなど、この世界にとっては非常に危険な状態になっており、彼女の成長も本作では重要な部分です。

 

アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ

ゲーム内においては悪役令嬢の立場でしたが、本人は至って真面目で悪人などではないです。激情家で後先考えずに突っ走る欠点はありますが、リオンやオリヴィアと比べて国内の政治に詳しく大人な判断を下す場面も多いです。

様々な事件で手を取り合うことになったオリヴィアとは非情に仲が良く、リオンからは『騎士より騎士らしいことをしている』と言われるほどエスコートすることもありました。

 

マリエ・フォウ・ラーファン

オリヴィアが本来いるべきポジションに立っており、小悪魔的な性格をしています。ゲームの主要キャラクターたちで逆ハーレムを形成するなど、リオンからすれば迷惑極まりない存在です。しかし物語が進むと、読者視点での評価がどんどん変わっていく面白いキャラクターでもあります。

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