『からかい上手の高木さん』をおすすめしたい!
イントロダクション
『今に見てろよ! 高木さんめぇ!!』
とある中学校、男の子『西片(にしかた)』は隣の席になった女の子『高木(たかぎ)さん』に何かとからかわれていました。
なんとか仕返ししようと日々奮闘しますが、いつも高木さんに見透かされて失敗してしまいます。
それでも西片はめげずに、けん玉、腕相撲、ポーカー、テストの点数の当て合いっこ、値段当てゲームなどで高木さんに勝負を挑みますが、物の見事に連戦連敗です。
考えていることを全て読んでくる高木さんに、悔しいという感情を超えて感嘆してしまいますが、西片は諦めません。
2人で歩く登下校時や休みの日、プールに出かけた時、クリスマスにプレゼント交換する時、初詣でバッタリ出会った時、バレンタインにチョコレートを渡された時、必勝法を思いついては勝負を仕掛け、返り討ちにあっていきます。
さらに追い打ちをかけるように高木さんから好意を匂わされては、顔を真っ赤にして『からかわれている』と思い悩むのでした。
照れたら負けの全力青春バトル、2人のからかいをめぐる日々を描いた『からかい上手の高木さん』をおすすめしようと記事にしました。
『山本崇一朗(以下敬略称)』による漫画作品。ジャンルは『ラブコメディ・ギャグ・学園・日常』。
2012年ゲッサン7月号に読み切りが掲載され、『ゲッサン(小学館)』の付録小冊子『ゲッサンmini』にて2013年7月号から連載が開始されました。
その後、『ゲッサン』本誌で連載されていた同作者の『ふだつきのキョーコちゃん』が完結したことを受けて、『ゲッサン』に移籍して2016年8月号から定期掲載中です。
『山本崇一朗』による同名コミックで、「〇〇さん系」とよばれるジャンルの代表格として不動の地位を築いています(劇場版公式サイトより引用)。
コミックスは 『小学館 〈ゲッサン少年サンデーコミックス〉』から既刊18巻まで発売中です(2022年6月現在)。
コミックシリーズは累計1100万部を突破しました。
『マンガ大賞2017年』ノミネート作品であり、『第2回次にくるマンガ大賞 コミックス部門』18位、『第66回小学館漫画賞 少年向け部門』受賞、『第12回全国書店員が選んだおすすめコミック』に選ばれています。
『ゲッサン新人賞2017春期』に『高木さん杯』が企画され、スピンオフ漫画の募集が行われました。最優秀作品として選ばれた、結婚した西片と高木さんが娘と暮らすストーリーを描く『からかい上手の(元)高木さん』と、恋バナをしたいユカリ(原作ではクラスメイト)が主人公の『恋に恋するユカリちゃん』は結果発表と同時に連載が開始されています。
テレビアニメは『シンエイ動画株式会社』により制作され、『戦闘員、派遣します』や『カッコウの許嫁』を手掛けた『赤城博昭』が監督を務めました。
第1期は2018年、第2期は2019年、第3期は2022年に各12話ずつ放送されています。
また第3期とともに劇場アニメの制作が発表され、2022年6月10日に『劇場版 からかい上手の高木さん』のタイトルで公開されました。
本作の魅力について、
『高木さん』役の『高橋李依』は『高木ワールドに入っていくような没入感があるんですよね。この世界にずっと浸っていたいって思える心地よさがあります。キャラクターたちが伸び伸びと過ごしてる世界観が好きです。ずっと続いていてほしいという気持ちになります』
とコメントしています。
あらすじ(序盤のネタバレあり)
男子中学生『西片』は授業中にビックリ箱を作り、隣の席の『高木さん』をからかおうとしていました。
しかし制作途中で高木さんに筆箱が開かないから開けて欲しいと頼まれ、西片が蓋を開けるとバネ仕掛けの動物が飛び出してきます。
ビックリ箱に驚いて『いいリアクション』をする西片に、笑いを堪え切れない高木さん。
ビックリ箱を仕掛けるはずが、先手を打たれた西片は『さすが高木さんだ』と感心しながらも次の手を考えます。
考え込む西片に、高木さんは消しゴムを忘れたので貸してほしいと言ってきました。
『ははん、消しゴムを忘れるなんてドジだねぇ』
と勝ち誇る西片を軽くスルーして、借りた消しゴムを手にしながら思い出したように高木さんは言います。
『そーいえばさ、消しゴムに好きな人の名前を書いて使い切ったら両想いなれるってやつあったよね』
『あーあったね、今考えると子供だよね』と西片は応えますが、高木さんは借りた消しゴムをいじりながら意味ありげな表情を浮かべていました。
まさか名前を書いたけど忘れているのか、と焦った西片は消しゴムを返して欲しいと頼み、高木さんはアッサリと返します。
消しゴムには何も書かれていません。ついでに高木さんは消しゴムを忘れていませんでした。
そのことに大声でツッコミを入れる西片でしたが、先生にチョークを投げられて撃沈します。
慌てる反応を見て笑う高木さんに、『今に見てろよ』と西片は唸りました。
それから間を置かずに高木さんが席を離れたので、西片は高木さんの消しゴムに名前を書いてからかおうと画策しますが、そこにはすでに文字が書かれていました。
一文字は『ろ』でした。自分の頭文字と違っていたことに、西片は思わずため息を吐きながら、半ば自棄になって消しゴムに書かれている名前を見ます。
そこに書かれていたのは名前ではなく、文章でした。
『ろうかみろ』
西片が廊下を見ると、高木さんに一部始終を見られていました。
『や……やられた!』
あらゆる行動を予測され、羞恥で顔を赤くした西片は『いつかからかってやる』と捨て台詞を口にしますが、高木さんは消しゴムを回収しながら笑います。
『ムリだと思うよ、大チャンスで二分の一を外すようじゃね』
その発言に首を傾げる西片からは見えませんが、『ろうかみろ』の反対側には『西』という文字が顔をのぞかせていました。
作風・感想
本作は『西片』が『高木さん』にあの手この手でからかわれるラブコメディです。
①高木さんが西片をからかう②西片が仕返ししようとする③高木さんが見破ってカウンターを浴びせる。このパターンで話が進みますが、テンポのいい会話劇が飽きを感じさせず、物語にのめり込むことができます。
基本的に1話完結であり、時系列は曖昧になっていることが多いです。
西片視点で物語が進み、高木さん視点は主にオチとして使われます。
お互いに意識していますが、高木さんが西片をからかうので好意をストレートに告げても『からかわれている』と勘違いされて伝わらないことが多く、そんなもどかしいやり取りも本作の魅力です。
高木さんのからかい方は幅広く、また不快に感じることがない絶妙な加減で描かれており、さらには淡い恋心を感じさせるセリフ、表情、会話の間が奥深さを感じさせてくれます。そのため恋愛のスタート位置にすら立っていませんがしっかりラブコメディです。
登場人物
西片
本作の主人公。中学1~2年生。血液型はO型。かに座。フルネームは不明。
高木さんにからかわれては悔しがり、負けじと勝負を挑む男子中学生です。
男子中学生らしくテレビの影響を受けてかっこつけたり、自分の才能を過信しては浅はかな作戦で高木さんに挑み、返り討ちにあっています。
勉強は学年50以内に入らなければゲームを隠されるほどイマイチで、先生からもう少し頑張れと言われていました。にもかかわらず一度勝てる勝負を思いついたら敗北を疑わないので、作戦は穴だらけであり、高木さんにアッサリ読み切られることがほとんどです。
運動は高木さんにからかわれるせいで実力を発揮できない場合が多いですが、毎日からかわれた回数×10回腕立て伏せをしたり、ランニングをしているので身体能力自体は悪くなく、とっさの瞬発力で高木さんを何度か助けています。
『100%片想い』という恋愛漫画を読んでいることや犬猫が好きなことを恥ずかしがって隠したり、ブラックコーヒーを飲んで大人っぽく見せようとする、ピーマンが嫌いなど、子供っぽい部分があります。
根が素直かつ単純であり、ポーカーフェイスが苦手です。作戦を考えてもすぐ顔に出てしまい、なおかつリアクションが激しいので、高木さんに面白がられてからかわれる原因になっています。
しかし素直な性格からくる何気ない発言で高木さんを照れさせたことがあります、が本人はまったく気づいていません。
高木さんに勝負を挑む際は、時々イカサマなどせこい手を使いますが、最終的に自分から白状したり、勝負から降りる潔さがあります。また高木さんが危ない目に遭いかけた時は、身を挺して守る男気を見せました。
間接キスを気にするお年頃であり、高木さんの思わせぶりな発言に一喜一憂しては、からかわれていると思い直すことがほとんどです。
弱点はわき腹。
高木さん
本作のヒロイン。中学1~2年生。血液型はO型。フルネームは不明。
西片をあの手この手でからかう女の子です。
成績優秀、スポーツ万能であり、料理、釣り、犬の躾など多芸で弱点らしい弱点がなく、苦手なモノもエナジードリンクしかわかっていません。
頭の回転が速く、西片をからかうバリエーションの多さに繋がっています。
また言葉の裏を読むのが得意です。特に西片に関しては思考から本人が把握していない未来の行動まで完全に読み取っています。
西片に対しては好意を抱いていると思わせる描写が多く、少しでも一緒にいようと行動したり、時折ストレートにアプローチをかけていますが、からかわれていると思われて通じていないことがほとんどです。ただからかって自分の掌の上で転がして遊んでいる節はあります。
本人なりに『からかう』と『いじわる』の線引きはしており、西片が体調を崩している時は自重したり(うずうずはしていた)、『いじわる』をしたと思った時は反省しています。
基本的にクールな表情を浮かべていますが、西片から何気なく気づかわれたり、好意を口にされると素直に喜びます。またポーカーフェイスが得意ですが、西片と顔を合わせる前に息を整えたり、メールを送る時に何度も文章を打ち直すなど、表情や言葉を取り繕っていました。
趣味は散歩と漫画を読むこと。変顔が得意で、弱点は腋。
まとめ
立場が逆転するパラレルワールド的な話も面白いです。
気になった方は是非一読してみてください。
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