『阿波連さんははかれない』をおすすめしたい!

『隣の席の阿波連れいなさんは、人との距離を測るのが苦手である。物理的に』とある高校に通う小柄で物静かな女の子『阿波連れいな』は、人との距離をはかるのが苦手です。そんな彼女の隣の席に座る男子高校生『ライドウ』は、『阿波連れいな』との間に距離を感じていました。

ある日、『阿波連れいな』が落としてしまった消しゴムを、『ライドウ』が拾ったことをきっかけに、2人の距離は急接近します

いきなりくっついてきたり、お弁当をあーんしたり、プリクラやカラオケに引っ張っていく、他人との距離感が加減できない『阿波連れいな』と、突拍子もない極端な妄想癖を持つ『ライドウ』青春ラブコメディ『阿波連さんははかれない』を推そうと記事にしました。

イントロダクション

『水あさと(敬略称)』による漫画作品。ジャンルは『ラブコメディ、学園漫画、日常系』

ウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』にて2017年1月29日~2023年4月30日まで配信。全167話。

『水あさと』による9本目の連載作品であり、同人誌として発表していたオリジナル漫画作品『君との距離が測れない』が元になっています(内容は連載第1話とほぼ同じ)。

コミックスは『集英社』にて既刊16巻まで発売中です(2023年5月現在)。

2022年2月時点で総閲覧数は1億2000回を超えており、累計発行部数は100万部を突破しました。

『第3回次にくるマンガ大賞』のWEB漫画部門にノミネートされています。

3D元請作品として『劇場版 魔法少女リリカルなのはDetonation』や『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』を手掛けた『株式会社FelixFilm』によりアニメ化が行われており、2022年4月から放送されています

音泉にてWebラジオ『TVアニメ『阿波連さんははかれない』はかれないラジオ』が2022年3月31日より毎週木曜日に配信中です。パーソナリティは、阿波連れいな役の『水瀬いのり』とライドウ役の『寺島拓篤』が担当しています。

本作の魅力について、

阿波連れいな役の『水瀬いのり』は『最初はふたりのやりとりがコミカルに描かれていくのですが、その中で芽生えていくふたりの絆や距離感が、ちゃんと人間同士の距離感の詰め方になっていて、笑えて、でも泣ける』

ライドウ役の『寺島拓篤』は『独特なテンポ感で進んでいくコメディ。阿波連さんの行動と、それに対してのライドウ君の反応と想像が常識では測れないレベルで、それがおもしろい』

とコメントしています。

 

あらすじ(序盤のネタバレあり)

『阿波連れいな』は、人との距離感が『はかれない』女の子です。

阿波連さんの隣の席に座りながらも、入学してから一度も声を聞いたことがなかった『ライドウ』は、物理的(隣の席なのに、阿波連さんの背が低すぎて遠近感がバグる)にも精神的にも距離感を感じていました

ある日、阿波連さんが落とした消しゴムをライドウが拾って渡したことで、2人の距離が急接近します

いきなり鼻先が触れ合いそうな距離まで顔を近づけてくる阿波連さん。しかしまったく声が聞こえません。耳を澄ましてようやく聞こえた言葉は『教科書忘れた』でした。

阿波連さんは喋らないのではなく、声が小さすぎて聞こえていなかったようです

その後、ライドウは教科書を見せることになりますが、ピッタリくっついてくる阿波連さん。お昼のお弁当もくっついてきて、ライドウがふと『美味しそう』だと呟いた肉団子をアーンしてきました。

放課後もライドウの手を引っ張って、プリクラで写真を撮ったり、カラオケに行きます(声が小さすぎてマイクが声を拾っていない)。

なぜ急に距離感が近くなったのか不思議に思うライドウでしたが、翌日の阿波連さんは再び距離感を感じる振る舞いに戻っていました。

昨日のは『気まぐれだった』とライドウは思いましたが、阿波連さんがまた教科書を忘れていることに気づいて、今度は自分から距離を詰めます

遠慮する阿波連さんは、昔から仲良くなったと思ったら馴れ馴れしく接し過ぎて、気持ち悪がられて失敗した過去を打ち明けます。高校に入学してからは気を付けていましたが、先日ライドウが消しゴムを拾って話しかけてくれたこと嬉しくて、またやってしまったと後悔していました。

孤独になろうとする阿波連さんに、『気にしない』とライドウが答えたことで2人は打ち解けます。

それ以降、2人は共に行動するようになりますが、表情と動きが低燃費過ぎて不思議な仕草をする阿波連さんに、ライドウが変な妄想(健全)をして無駄に翻弄されていくのでした。

 

作風・感想

コメディと日常系がメインですが、しっかり青春ラブしています

阿波連さんとライドウの不思議なやりとりが話の主軸ですが、他のキャラクターも(2人に負けず劣らず変な)キャラが立っており、2人以外のキャラクターがメインな話も少なくはないです。

大きな事件や誰かが傷つくような話はほとんどなく、安心して笑える作品になっていますが、阿波連さんとライドウの距離が急に近づくのでドキドキします。

作中の時間がしっかり流れており、高校卒業後の進路や、思い出作りのために行動する話も挟まれます。

基本的に1話完結ですが、時々話が続くこともあり、キャラクター同士の関係性が動く時もあります。

 

登場人物

阿波連れいな

人形のように表情が動かない小柄な女子生徒です

小学生と間違われそうな体型をしており、見た目通り体重も軽く、ライドウに持ち上げられたり、突風で吹き飛ばされたこともありました。

髪は銀色のセミロングヘア―で、静電気や突風で髪が乱れるとスーパー○イヤ人のように逆立ちます。

文字通り無口で、喋る時には『ぼそっ』という擬音がつきます。またライドウがリップを塗るのを手伝った時に、どこに口があるのかわからなくなったことがありました。

感情表現が下手ですが、無感情ではなく、自分の意思でしっかり行動します。

運動全般が苦手ですが身体は異様に柔らかく、柔軟で骨が折れたような音を鳴らしてライドウを恐怖させました。

小柄ですが食べる量はライドウ以上であり、男子高校生の数倍の量を食べて、放課後になる頃にはお腹を空かせています。

母親の影響で何事にも意欲的に挑戦しており、身体能力が絡まない場合は優秀な成績を残すことが多いです。特に手先が器用で、実物大のライドウ人形を制作したり、ハンドスピナーの大会で5連覇していました。

容姿が似た母親、大きくて目付きの鋭い妹、明るく活発な弟がいます。また人並みに賢い大型犬を飼っています。

料理の腕はプロ級で、毎日お弁当を作っており、大人数向けの調理やケーキ作りも難なくこなしていました。

自分から他人に接触する時は恥ずかしくないようですが、ライドウから歩み寄ると動揺するシーンが多いです

 

ライドウ

普通? な男子校高校性です。

○○じゃね? と内心でツッコミを入れることが多いですが、阿波連さんの行動を深読みして変な妄想を行うなど、阿波連さんとは違う意味で『はかれない』キャラクターです

物腰の柔らかい穏やかな性格で、大声を張り上げることもほとんどありません。ただ優しいだけでなく、自分の想いをしっかり言葉にできる男らしい部分もあります

勉強は初期だと学年順位200位中151位と散々な結果を出していましたが、妄想内で妙に偏った知識を披露しており、現実世界でも身体を痛めた時の対処法や山菜採りなどで役に立ちました。

運動はできますが飛び抜けた才能はなく、平凡かそれ以下の結果を出すことが多いです。ただ阿波連さんの影響で、落ちた硬貨が10円玉か50円玉かを聞き分けられるようになっていました。

仏頂面で中学生時代はクラスに馴染めなかったらしく、高校生活では友達を100人作ることを目標にしています。なぜか風邪を引いた時や酔っ払った(勘違い)時に、別人のようなキャラに変貌して周囲を驚かせました。

料理は苦手で、見た目がゲテモノになることがほとんどです。

動物(特に犬)が苦手で、阿波連さん家の犬に迫られた時は降参のポーズをとり、触れ合いカフェに行ったときは体育座りで固まっていました。

ぶっきらぼうでつっけんどんな喋り方をする妹と、大らかそうな性格の母親がいます。

子供の頃の夢はケーキ屋、漫画家、書道家、歯医者、保育士、土地家屋調査士、社会保険労務士、ほっけもんますたー、造船技師、ピアノ調律師など、昔から『はかれない』性格だったことが窺えます

 

まとめ

コメディ一本道かと思ったら、ちゃんとラブもある作品です。

気になった方は是非一読してみてください。

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