『トモダチゲーム』をおすすめしたい!
目次
イントロダクション
『あれ? 友一君は友達を疑ってるの?』
『お金より友達』と教えられた高校生『片切友一(かたぎりゆういち)』は、訳あって1人暮らしをしており、新聞配達や内職をして生計を立てる苦学生です。
貰った缶コーヒーをその場で飲むことすら『もったいない』と言うほど苦しい生活でしたが、仲の良い友人『美笠天智(みかさてんじ)』『沢良宜志法(さわらぎしほ)』『四部誠(しべまこと)』『心木ゆとり(こころぎゆとり)』と充実した日々を送っていました。
しかし、高校の修学旅行費としてクラスで集めていた200万円が消えた事件をきっかけに、5人は謎の借金返済ゲーム『トモダチゲーム』に巻き込まれていきます。
案内人を務める謎の人形『マナブくん』から説明を受けて『5人の内誰かが2000万円の借金をしており、旅行費の200万円はゲームの参加費として使われた可能性がある』ことがわかりました。
5人は誰かの莫大な借金を返済するために、1人400万円の借金を背負って『トモダチゲーム』に参加します。
トモダチゲームをハッピーにクリアする方法は、『友達を疑わないこと』です。
固い友情で結ばれた彼らにとって、それは簡単すぎるゲームのはずでした。
しかし、第1のゲーム『コックリさんゲーム』で裏切者が出てしまいます。
金か友達か、心を揺さぶり人間の本性を暴き立てる極限の心理ゲーム『トモダチゲーム』をおすすめしようと記事にしました。
原作『山口ミコト(敬略称)』、作画『佐藤友生』による漫画作品。ジャンルは『 少年漫画、サスペンス』。
『別冊少年マガジン』にて、2014年1月から連載中です。
コミックスは『講談社〈講談社コミックス〉』にて既刊20巻まで発売しています(2022年5月30日現在)。
2022年5月時点で累計発行部数(紙+電子)は400万部を突破しました。
マンガ大賞2016年一次選考作品に選ばれています。
メディアミックスとして、テレビドラマ化、実写映画化、テレビアニメ化が行われました。
テレビドラマは『トモダチゲーム』のタイトルで2017年4月から全4話で放送されました。主演は『吉沢亮(片切友一役)』です。内容としては第1ゲーム『コックリさんゲーム』までになっています。
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テレビドラマの続編として、第2ゲーム『陰口スゴロク』を中心とした『トモダチゲーム 劇場版』が2017年6月に、第3ゲーム『友情かくれんぼ』を中心とした『トモダチゲーム 劇場版 FINAL』が同年9月に公開されました。
テレビアニメは『OVA:超次元ゲイム ネプテューヌ』や『俺だけ入れる隠しダンジョン』を制作した『株式会社オクルトノボル』によって制作され、2022年4月から放送されています。
監督は『はたらく細胞!!』『ドラえもん(監督「3代目」)』を手掛けた『小倉宏文』、シリーズ構成は『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』『幼女戦記』を担当した『猪原健太』です。
アニメ版の構成でキャラクターのプロフィールやルール説明が短いことについては、一番の原因は尺であり、原作が月刊連載であることが『山口ミコト』のTwitterで、
漫画版では『ゲーム開始後も、そのルールに抵触するたびに〝何度も〟ルール説明をしています。それは一ヵ月過ぎると、読者の方がそれを忘れている可能性があるからです。そして、覚えてる方は、自然とそこを〝読み飛ばしてくれる〟。この前提があるから漫画版では丁寧なルール説明の構成が成立しやすい』
対してアニメ版は『説明をする度に「実際の時間」として尺を消費します。なので、とても難しいところですが最初のルール説明は短く、抵触した際のおさらいを少し丁寧にというのを今回は〝選択した〟構成になっている、という感じだと僕は思っています。当然、視聴者の方が、その選択に不満を持つのも自由ですし。個々の感想は大事にしたいとも思っています』と説明がされています。
今作の魅力について、
片切友一役の『小林千晃』は『トモダチゲームの中での各プレイヤーとの駆け引きやトリックを主軸に置きつつも、「友達とは何か?」や「自分にとっての友達とは?」を問いかけるような人間ドラマが重視されている。どのキャラにも普段見せている顔とは違う面や過去があって、それは実社会でも当てはまりそうなことで。濃密なドラマとスリリングなゲーム性をうまく調和させて、エンターテインメントとして成立させる手法も見事だなと感心しました(animate Timesインタビューより)』
とコメントしています。
あらすじ(序盤のネタバレあり)
病室で生活費となるお金を数える子供『友一』に、ベッドの上に居る女性は、『お金より友達』が大切であることを伝えました。
高校二年生である『片切友一』は、修学旅行費である7万円を稼ぐために、新聞配達を頑張っています。
修学旅行費だけでなく大学入試のためのお金も溜めている友一に、『集合旅行へ行かないという選択肢はないのか?』と声がかけられましたが、『友達とみんなで修学旅行へ行くことを約束している』と答えました。
苦学生である友一でしたが、高校では4人の友達
『学級委員長でスポーツ万能、家が金持ちの少年・四部誠』
『クラスの副委員長で警察官の父親を持ち、喧嘩も強い少女・沢良宜志法』
『学年トップの天才であり、コミュニケーション能力もある少年・美笠天智』
『口数は少ないが優しく、アニメ・マンガが大好きなインドア派の少女・心木ゆとり』
と過ごしており、これからもこの関係が続くと思っていました。
クラス全員から修学旅行費約200万円が盗まれるまでは。
集金したお金をロッカーに入れて保管していた沢良宜志法は、涙ながら犯人が名乗り出ることを望み、無理なら自分が責任を負うと言いました。
しかし、誰も名乗り出なかったらしく沢良宜志法と四部誠は責任を感じたのか学校を休みます。
数日後、クラスでは『沢良宜志法と四部誠が旅行費を盗んだのでないか』という噂が流れ始めました。
連休を利用して2人に会いに行く準備をする友一に、沢良宜志法名義の手紙が届きます。
手紙に書かれていた待ち合わせ先では、4人の友達が揃っており、友一から呼び出されたと言われます。誰かからハメられているのは確実です。
そこで友一の意識は強引に閉ざされ、気が付くと見知らぬ部屋に友達と拉致監禁されていました。
困惑する5人の前に現れたのは、深夜アニメのキャラクター『マナブくん』です。
マナブくんから借金返済ゲーム『トモダチゲーム』に5人の内、誰かが参加を希望したことが伝えられます。
また『その誰かは2000万円の借金をしており、旅行費の200万円はゲームの参加費として使われた可能性がある』ことがわかりました。
借金した誰かが困り果て、自分達を友達と見込んで『トモダチゲーム』に巻き込んだ、と考えた友一以外の4人は参加を決めます。友一もお金より友達のことが大切だと思っているので、参加を決めました。
しかし、内心では怖気づいています。友一はこの場にいる誰よりも『金の恐ろしさ』を知っているからです。
第1のゲーム『コックリさんゲーム』は簡単なゲームでしたが、硬い友情で結ばれた5人の中に、裏切者がいました。
作風・感想
本作はトモダチゲームの中で行われるスピーディでスリリングな心理戦と騙し合いを中心に、悪辣なルールで心を揺さぶられ、暴かれ、本性を曝け出していく人間同士のドラマが織り込まれています。
友情を試すルール
ゲームの攻略方法を考えると同時に、相手を出し抜き陥れる頭脳戦、そして友達関係がどんどん複雑に絡み合い変貌を遂げていくのが魅力です。
『コックリさん』『スゴロク』『人狼』など、誰もが知っているゲームを題材にしつつ、そこに『トモダチゲーム』ならではの友情に関する特殊なルールを加えることで、展開が読めないオリジナルゲームに変わっています。
キャラクターたちの表情がとても魅力的であり、表の顔や裏の顔、ゲーム前後で変わっていく表情の変化が面白いです。また数ページ前と同じ顔のはずなのに、感じ方がまったく変わる話の構成が魅力の1つになっています。
友達やめますか?
本作のテーマとして山口ミコトは、
『物語としては後出しと言われてしまう、登場人物達それぞれの過去。それはある意味、僕らの人生と一緒であり。大事な人達の過去を後で知ることは、長く生きていれば何度か経験する事かと思います。その時、自分だったらどうするだろう、友達をやめるだろうか、そういう部分を僕は知りたいと思っています
もちろん現実の高校生が背負うには重すぎる過去がありますが、若いゆえの青さがあるからこそ、より純粋な葛藤や苦悩を描けると思っています。
明かされる事実に様々な反応を読者から見ることができますが、それは本当に嬉しくありがたいことです。
人の感情は変わりやすく、これがあるから人は信用できないと思うのか、むしろだからこそ救いがあると思うのか。それがトモダチゲームの一つの大きなテーマなんだと思っています』
とツイートしていました。
登場人物(黒塗りしたところは重大なネタバレ)
片切友一
お金より友達と教えられて育ち、新聞配達や内職で生計を立てる高校生です。
『お金の怖さ』を誰よりも把握しており、トモダチゲームでは友達が生き残る方法を考え、善人だろうが悪人だろうがゲームクリアのために行動を共にします。
友達からの評価は『誰よりも友達想い』
トモダチゲーム運営の評価は『過去に3人の人間を死に追いやった、ジギル&ハイド』
美笠天智
5人の中でもっとも頭が良く、不愛想に見えますが人当たりも良い眼鏡男子です。
友達からの評価は『みんなのまとめ役』
トモダチゲーム運営の評価は『数百の監視カメラに姿を映さないプロのストーカー』
沢良宜志法
副委員長でありながらも、事実上の委員長と言われている黒髪ロングの美少女です。
友達からの評価は『正義感が強く、腕っぷしも強い』
とある友達からの証言は『整形をしたことがあり、身体に大きな傷が残っている。この世で一番大切なものを彼女から奪われた』
四部誠
家が裕福でスポーツ万能なイケメンだが、天然かつお調子者で女子からの人気は低い少年です。
友達からの評価は『口が軽いバカだが、不思議と憎めない』
運営からの忠告は『四部誠はチームから除外した方がいい』
心木ゆとり
インドア派で大人しい性格の少女です。非常にスタイルが良く、バケパイとあだ名がをけられたことがあります。
友達からの評価は『気は小さいけど、他人の痛みがわかる優しい子』
とあるトモダチゲーム参加者の評価は『人の皮を被った獣より数段上のバケモノ』
まとめ
シリアスなシーンが多いですが、ところどころにユーモア溢れるシーンが挟まれています。
気になった方は是非一読してみてください。
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