『恋は世界征服のあとで』をおすすめしたい！
イントロダクション
『説明しよう！』
ヒーロー戦隊ジェラード５のリーダー・レッドジェラートこと『相川不動（あいかわふどう）』！！
秘密結社ゲッコー戦闘員リーダー・死神王女こと『禍原デス美（まがはらですみ）』！！
彼らは絶対に相容れぬ組織の壁を越えて、禁断の交際をしているのである！！
もしバレれば一緒にいられないどころか、わりと本当に国家的大ニュースになること間違いなし
戦いの合間に人目を忍んでイチャイチャしているが浮かれるんじゃない！ この恋愛…簡単に詰むんだぞ！
これは禁断の恋路を歩き始めた正義の味方と悪の組織の戦闘員の物語である！！
原作『野田宏（敬略称）』、作画『若松卓宏』による漫画作品。ジャンルは『ラブコメディ』。
略称は『恋せか』
『月刊少年マガジン』（講談社）にて２０１９年１１月号より連載中です。
コミックスは『講談社〈KCデラックス〉』にて既刊５巻まで発売しています（２０２２年５月現在）。
２０２２年５月にアメリカで最も権威ある漫画賞の一つで漫画のアカデミー賞とも言われている『ウィル・アイズナー漫画業界賞』のBest Digital Comic部門にノミネートされました。
『りゅうおうのおしごと!』や『ド級編隊エグゼロス』を手掛けた『株式会社project No.9』によりアニメ化が行われて、２０２２年４月から放送中です。
毎週オーディオコメンタリーするアニメラジオ『恋せかラジオ～ラジオはテレビアニメのあとで～』が毎週金曜日２３：３０からYouTubeベルガモチャンネルとニコニコチャンネル『恋せかラジオ ラジオはテレビアニメのあとでチャンネル』で配信中です。
ラジオ放送は１週間限定で無料視聴可能であり、それ以前の放送はニコニコチャンネル『恋せかラジオ ラジオはテレビアニメのあとでチャンネル』（月額770円）に登録すると視聴できます。
出演者は『小林裕介』『長谷川育美』です。
本作の魅力について、
相川不動役の『小林裕介』は『一般的なラブコメはお互いに淡い気持ちを抱いて、そこから徐々に距離を縮めていくというのが定番だと思うんですけど、この作品では最初から二人のボルテージがだいぶ上がった状態で始まります。ここまでストレートに恋愛を見せられるのも潔くて面白いなと感じました』
禍原デス美役の『長谷川育美』は『私は悪い人やイヤな人が出てこない、登場人物がみんないい子というタイプの物語が大好きなんですが、この作品はまさにそれで。めちゃくちゃ好きな世界観だなと思いました。デス美と不動は悪と正義という対立関係にあるんですが、平和で、かわいくて、それでいてすごく笑えて……。ただただ癒されながら、終始ニコニコして読んでいました』
とコメントしています。
あらすじ（序盤のネタバレあり）
桜舞う、ある春の日のこと。野原に肩を並べて座る初々しいカップルがいました。
彼らの名は相川不動と禍原デス美といいます。
デス美が恥じらいながら差し出した手作りクッキーを食べて、不動は旨さに感動しますが、２人の背後では正義のヒーロー戦隊と悪の秘密結社が大合戦を繰り広げていました。
傍目から見てイチャイチャカップルの２人ですが、世間では氷結戦隊ジェラート５のリーダー『レッドジェラート』と、悪の秘密結社ゲッコーの戦闘員『死神王女』と呼ばれています。
本来敵同士である２人が付き合いだしたのは物語が始まる１週間前です。
身内からの評価が『筋トレに憑りつかれた悲しい男』である不動は、６時間以上の筋トレに励み、生卵を飲み干し、５時間以上の瞑想にふけっていました。
ジェラート５の総司令である『ビックジェラード博士』は『地球平和』か『正義とは何か』とか考えていると思いましたが、不動から出てきた言葉は『大好きな女性のこと』という予想外な返事です。
一目惚れしたがヒーローである自分とは住む世界が違う、と不動は相手に想いを伝えずにいましたが、まさか悪の戦闘員を好きになっているとは思わない博士に『責任はわしが持つ』と頬を引っ叩かれて背中を押されました。
そして廃墟にデス美を呼び出した不動は『好きだ！』とストレートに好意を伝えますが、陽動作戦と勘違いされて攻撃を受けます。
防戦しながらも不動は必至に想いを伝えて、その言葉と眼差しに本気の好意を感じたデス美は、攻撃を止めて交際を受け入れました。
お互いに恋愛経験がなく、知識もサッパリないカップルの誕生です。
本来敵同士である２人が付き合っていることは、世間に知られてはいけません。
そのため戦いの合間に、人目を忍んで会うことになりました。
手を繋ぐことさえ大慌てな２人の背後では、今日も激しい戦闘の爆炎が立ち上がっています。
これは、なんとか世間に見つからないようイチャイチャする、正義のヒーローと悪の戦闘員の物語です。
作風・感想
題名から真面目な雰囲気が漂いますが『戦隊ヒーローと悪の秘密結社の戦闘員による“ロミオとジュリエット的コメディ”』です。単行本５巻までシリアスシーンはなく、他者を陥れるような思考戦もありません。コメディ要素が強く、物凄い勢いでギャグが繰り広げられ、バレるのではないかとドキドキし、最後にほっこりします。
世界観は結構緩く、正義の味方も悪の組織もどちらも憎めない応援したくなる濃いキャラクターばかりです。また戦闘描写は丁寧に描かれていますが、メインではありません。
仲間から、上司から、同僚から、世間から、交際していることを隠しながら初々しい２人が愛を深めていきます。最初から付き合っている状態からのスタートであり、頑張ってイチャイチャするために奔走する２人を、微笑ましく温かく見守るのもよし、『リア充め』と歯ぎしりしながら見るのもよしな作品です。
ただ不動とデス美が素直で誠実な性格からかあまり嫌味を感じません。
登場人物
相川不動 / レッドジェラート
平和のために恋愛とは無縁の戦いの日々を送っていたヒーローですが、デス美に一目惚れして恋に落ちました。
趣味が筋トレの高校生であり、自室は筋トレグッズで埋まっています。見た目に反して頭は良く学年TOP１０に入れるほど成績優秀です。
実直で純粋な心を持っており、良くも悪くも言葉に嘘がありません。悪意やデス美以外の好意に鈍感であり、常に親切心を持って相手に接していますが的外れな発言になっていることが多々あります。
筋骨隆々で無骨な印象を受けますが女性ファンは多く、ファンレターでメールアドレスを贈られていました。
レッドジェラートとして作中トップクラスの戦闘力を誇っており、デス美の照れ隠し（同じジェラート５の近接担当が動けなくなるレベル）を食らっても鼻血を出す程度で済んでいます。
デス美に対する恋心は一途で、交際前から彼女のインスタやツイッターをチェックしてリプもしていました。彼女のためにデコレーションケーキを作ったり、デートプランを夜な夜な考えるなど頑張っています。
しかし恋愛方面の知識は皆無であり、誤解があったとはいえデートにピタピタのタンクトップを着ていき、トレーニングジムへ連れて行ったあげく、夕飯としてプロテインバーを渡しました（本人はデス美を喜ばせるためにやっており、間違いだと知った時は心の底から猛省した）。
巨大化したら一番強い虫について語ることが好きで、後々に本を出しています。
禍原デス美／死神王女
秘密結社ゲッコーの戦闘員ですが、不動に告白されてときめきが止まらない女子高生です。
堂々とした性格をしており、仲間からは『熊の生肉が大好物』『イノシシの生き血をすすっている』『夜な夜な強者を求めて徘徊している』『地球外から来た殺戮マシーン』と噂されるほど戦闘能力が高いです。その実力は作中最強と言っても過言ではなく、組織内では恐れられています。
実際は無邪気で裏表のない性格で、パンケーキとパスタを好み、グリーンスムージーをすすり、夜はビラティス（エクササイズ）を欠かさない博多出身の女の子です。普段は男っぽい口調ですが、身内の前や動揺すると方言が出てきます。
ネイルアートはキュートなモノを好み、ファンシーな小物が好きで香水も使い分けており、オシャレに気を使っています。家庭的な一面もあり、料理が得意です。
また意外と頭が良く、テストでオール満点を取っていました。
秘密結社に入った理由は家族が勝手に応募したからであり、世界征服については感心がありません。ただ任務は優秀にこなしており、上司からの評価は高いです。
不動とは似た者同士カップルであり、彼がデートで失敗した時はプランを考えてくれたことが嬉しい、と受け止めています。
まとめ
この恋の結末はどうなるか、パワーがあるキャラクターたちの掛け合いが面白い作品です。
気になった方は是非一読してみてください。
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