
原作:高橋留美子(小学館「週刊少年サンデー」2019年〜連載中)
巻数:既刊30巻(31巻は2026年10月16日発売予定)
アニメ:2026年4〜9月・NHK総合・全26話
令和の中学生が、商店街の門をくぐった先で大正時代に迷い込み、900年生きている陰陽師と出会う。『うる星やつら』『らんま1/2』『犬夜叉』の高橋留美子さんが描く『MAO』は、そこから始まる呪いの物語です。
2026年4〜9月には、NHK総合でアニメ(全26話)も放送されました。高橋さん自身が『犬夜叉』以上にダークだと語る作風、摩緒と菜花の関係、主要キャラクター、アニメの情報と配信まで、この作品の魅力をまとめます。
『MAO』ってどんな作品?
ジャンルは、ダークファンタジー×タイムスリップミステリーです。
黄葉菜花は、令和の現代を生きる中学3年生。幼いころ、商店街の陥没事故で両親を失い、自分だけが生き残りました。ある日、事故のあった商店街の門をくぐると、妖のはびこる大正時代にたどり着きます。そこで出会った陰陽師・摩緒は、菜花の返り血を浴びた妖が逃げ出すのを見て、「おまえ、妖だろう。」と告げます。摩緒の手当てを受けて令和に戻った菜花は、自分の体に人並み外れた力が目覚めていることに気づきます。二人には、同じ呪いがかけられていたのです。
物語の舞台は、菜花が暮らす令和と、摩緒のいる大正。そこへ、摩緒が陰陽師として生きていた平安時代の出来事が重なっていきます。菜花は二つの時代を行き来しながら、摩緒とともに呪いにまつわる事件に向き合うことになります。
高橋さんは前作『境界のRINNE』を描き終えたあと、担当編集者と話し合い、「呪い」をテーマにこの作品を生み出しました。連載は2019年に週刊少年サンデーで始まり、単行本は30巻まで出ています。
作者の高橋留美子さんは1978年にデビューし、『うる星やつら』と『犬夜叉』で小学館漫画賞を受賞。『めぞん一刻』『らんま1/2』『境界のRINNE』と、40年以上にわたって少年漫画誌を中心に連載を続けてきました。単行本の全世界累計は、2017年に2億冊を突破しています。
主要キャラクター
摩緒(CV:梶裕貴)
900年前から生きている陰陽師。寿命を操る猫の妖「猫鬼」を追いながら、呪いにまつわる怪奇事件に立ち向かっています。落ち着き払っていて、口数は多くありません。
梶裕貴さんはMANTANWEBのインタビューで、900年分の出会いと別れを重ねてきた摩緒を、物語の序盤は淡々と演じたと振り返ったうえで、「ベースにいるのは平安時代のピュアで優しい摩緒」と話しています。菜花と過ごす時間が増えるにつれて、その優しさが表に出てきます。
黄葉菜花(CV:川井田夏海)
令和を生きる中学3年生。商店街の門を通って大正時代へ行き来するうちに、自分と摩緒をつなぐ呪いの謎に近づいていきます。
梶さんはアニメイトタイムズのインタビューで、菜花をエネルギッシュで細かいことは気にしない天真爛漫な子だとし、「闇や影といったものを明るく照らしてくれるような子」と表現していました。重い呪いの物語が陰うつになりすぎないのは、菜花の明るさがあるからです。
乙弥(CV:寺澤百花)
摩緒の式神で、摩緒のもとでよく働いています。乙弥役の寺澤百花さんは、アニメ公式サイトのコメントで「見た目とは裏腹に、冷静沈着でこの作品で一番の常識人なのではないかというほどのしっかり者です」と紹介していました。
百火(CV:下野紘)
火の術を操る陰陽師で、摩緒のかつての兄弟子。梶さんは、子どもっぽくて無鉄砲、とにかくにぎやかで、どこか憎めない人物だと話しています。静かな摩緒と並ぶと、場の温度が一気に上がります。
華紋(CV:豊永利行)
木の術を操る陰陽師で、百火と同じく摩緒のかつての兄弟子。大正の世では、裕福な家で汚れ仕事を請け負う優男として暮らしています。梶さんの言葉を借りれば、ひょうひょうとして一筋縄ではいかない一方で、胸の内には秘めた想いや弱さも抱えている人物です。
猫鬼(CV:松山鷹志)
寿命を操る猫の妖。摩緒が追い続けている相手で、摩緒と菜花にかけられた呪いとも深く関わっています。
『MAO』ならではの魅力5選
① 高橋留美子作品のなかでも、とりわけ暗い
高橋さんは好書好日のインタビューで、「これまでの私の連載作だと『犬夜叉』が比較的緊迫感のあるストーリーでしたが、『MAO』はそれ以上にダークな雰囲気です」と話しています。
序盤から、「首なし事件」や新興宗教の教団をめぐる事件と、人の命に関わる怪奇事件が続きます。高橋作品のにぎやかなラブコメとは違う顔を見たい方にこそ向いています。
② 平安・大正・令和、3つの時代にまたがる謎
菜花が8年前の事故の真相を令和で調べ、大正では摩緒と事件を追い、その背後には平安時代に摩緒が関わった出来事が横たわっている。3つの時代の手がかりが噛み合っていくのが、この作品の謎解きの面白さです。高橋さんも同じインタビューで、「まだ解明されていない謎も多くミステリー要素の強い作品です」と語っています。
③ 大正の陰陽師と令和の中学生、二人の「ズレ」
梶さんはMANTANWEBのインタビューで、「令和を生きる菜花と大正を生きる摩緒に価値観の違いはありますが、そのズレが面白いんですよ」と話していました。大正を生きる人物は時代にふさわしい言葉遣いで話し、菜花は現代の若者言葉で返します。言葉ひとつにも、100年の時間差がにじみます。
物語を動かすのは摩緒で、菜花はそのバディ。守られるだけのヒロインではなく、呪いを背負った当事者として、摩緒と並んで歩いていきます。
④ 1話ごとの怪奇事件と、つながっていく大きな謎
蜘蛛女の事件、鐘臨教の事件と、『MAO』では1話ごとにひとつの怪奇事件が決着します。そのたびに、なぜ二人は同じ呪いにかけられたのかという問いへの手がかりが一つ増えていきます。高橋さんがどのエピソードでも大切にしてきたのは、続きを読んでもらえるかどうかを決める導入部分。事件の入口で引き込まれ、読み終えるころには次の謎が気になっている――その繰り返しで巻が進みます。
⑤ 陰陽師の兄弟子たちと、大正の装い
火の術の百火、木の術の華紋と、摩緒のまわりには系統の違う術を使う兄弟子たちが現れます。高橋さんは、女性読者のことも意識しながら、自分が「かっこいい」と思える男性キャラクターをたくさん出したと語っています。
女性キャラクターの服装も、制服姿や着物、大正時代の洋服で描かれています。ミルクホールや洋館といった大正の街並みとあわせて、絵の端々から時代の空気が伝わってきます。
まずは1巻で、菜花と摩緒の出会いから。続きの巻は、電子書籍のまとめ買いページから選べます。
アニメ『MAO』の情報
アニメーション制作は、高橋留美子原作のアニメでは『犬夜叉』シリーズ以来の参加となるサンライズ。監督は、『犬夜叉』の世界観を受け継ぐアニメ『半妖の夜叉姫』を手がけた佐藤照雄さんです。
摩緒役の梶裕貴さんは、兼松衆さんの劇伴について「令和、大正、平安という3つの時代感、それぞれの個性が輝き、うまく混ざり合う絶妙なバランスをキープしてくださっていて」と話しています(MANTANWEB)。
| 放送 | 2026年4月4日〜9月26日(全26話) |
|---|---|
| 放送局 | NHK総合 |
| 監督 | 佐藤照雄 |
| シリーズ構成 | 柿原優子 |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 菱沼義仁 |
| 音楽 | 兼松 衆 |
| 音響監督 | 菊田浩巳 |
| アニメーション制作 | サンライズ |
| 第1クール OP/ED | Kis-My-Ft2「HEARTLOUD」/TRUE「呪愛」 |
| 第2クール OP/ED | 20th Century「僕らが上書きする世界」/上田麗奈「揺蕩う」 |
| 配信 | プライムビデオ・Hulu・U-NEXT(見放題)/ABEMA(ABEMAプレミアム) |
次のサービスで配信しています(配信が確認できたもののみ掲載しています)。
プライム会員でない方は、30日間の無料体験から始められます。
※本ページの配信情報は2026年9月時点のものです。最新の配信状況は各公式サイトでご確認ください。
よくある疑問に答えます
『犬夜叉』など、ほかの高橋留美子作品を知らなくても楽しめますか?
楽しめます。『MAO』はほかの作品とつながりのない、独立した物語です。この作品から高橋作品に入り、あとで『犬夜叉』や『らんま1/2』をさかのぼる読み方もできます。
MAOのアニメはつまらない?
高橋作品のドタバタしたラブコメを期待して観ると、印象はかなり違います。笑いどころよりも、怪奇事件と呪いの謎が前に出る作品です。事件ごとに話が区切れるので、序盤の数話を観れば自分に合うかどうかが分かります。
アニメは原作の何巻まで描いていますか?
アニメの全26話は、原作10巻の途中までを描いています。アニメの続きは10巻からです。巻ごとの対応や読み始める巻は、続きの読み方をまとめた記事で紹介しています。
原作は完結していますか?
完結していません。週刊少年サンデーで連載が続いていて、単行本は30巻まで出ています。31巻は2026年10月16日に発売予定です。
こんな人におすすめ!
- 和風の怪奇ミステリーを、謎を追いながらじっくり読みたい人
- 大正時代の街並みや装い、言葉遣いの空気に浸りたい人
- 100年の時代差がある二人の関係を見守りたい人
- 『犬夜叉』や『人魚シリーズ』のような、高橋留美子作品のシリアスな面が好きな人
- アニメを観終わって、原作でその先を知りたい人
まとめ
『MAO』は、令和の中学生と900年生きる陰陽師が、同じ呪いに引き寄せられて出会う物語です。怪奇事件を追ううちに、平安・大正・令和にまたがる因縁が姿を見せていきます。
高橋留美子さんの作品を読んだことがない方には、最初の1冊として。にぎやかな高橋作品を知っている方には、同じ作者の別の顔として。どちらの入口からでも、呪いの謎は同じように手招きしてきます。
アニメが描いたのは10巻の途中まで。その先の物語も、原作ではすでに30巻まで進んでいます。
MAO アニメの続きは原作10巻から|全26話は何巻まで?
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高橋留美子さんの代表作のひとつ。水をかぶると女の子になる格闘家の騒動を描く『らんま1/2』は、新アニメの第3期が10月3日から放送中です。

1巻は、陥没事故の現場だった商店街の門の向こうで、菜花が摩緒と出会う巻です。紙の単行本は1巻から、電子書籍は30巻までまとめ買いのページからそろえられます。


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