『ミスターシービー(ウマ娘)』ストーリーネタバレ・上

ルールも、タブーもない。アタシの道はアタシが決める!』の紹介文から始まるミスターシービーの記事です。

トレセン学園でも有数の自由人にして、常識を置いて加速していく走り姿に『G1勝利やURA賞の受賞、いや三冠ウマ娘だって夢じゃない』と多くの期待が寄せられています。

しかし、本人はそういうことに心底興味が持てず、根本的な価値観が世間と大きくずれているウマ娘です。

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プロフィール

誕生日は4月7日

身長は166cm、スリーサイズはB84・W55・H80 体重は増減なし

学園は高等部 1人暮らし。

毛先が跳ねたロングの茶髪で、『CB』のバッジが付いた白いミニハットを右耳の辺りに被っているのが特徴です(私服の時はバッジのついたリボンを右耳に巻いています)。

常に落ち着いた態度で動じることがなく、飄々と振る舞う姿は大人びていますが、他人に束縛されることを嫌う自由なウマ娘です。

一人称は『アタシ』、他人のことは『キミ』と呼ぶことが多いです。誰に対しても言動が変わらず、メジロラモーヌや駿川たづなに対しても物怖じしません。シナリオでは、倒れた酔っ払いや直前まで取っ組み合いになっていた大人にも躊躇なく声をかけています。

嘘がつけない不器用な性格で、思考や行動に他人の意思を介入させることができない、どんなに正しい言葉でも自分が納得できなければ動きません

そのため他人と折り合いがつけられず、なおかつあけすけにモノを言うので『指導者』とは致命的に相性が悪く、トレセン学園に入学する前から様々なトレーナーと衝突してきました。

周りとそりが合わず、敵を作りやすい自分の性格については、直す気はないですが正しいと肯定もしていません。自分自身のことは『ワガママ、頭が硬い』と思っており、他人と衝突してマルゼンスキーに仲裁してもらった時は『ごめん、またやったかも』と謝っています。

とにかく自分に正直で、『みんながそうしているから』『それがルールだから』『一般的な考えだから』といった固定観念にとらわれず、誰もが『常識的に考えて諦める夢のような走り』を体現する姿に憧れる生徒やファンは多いです。

ルールも、タブーもない自由

大雨が降るグラウンドがぴかぴかして見えたから、傘も差さずに夢中で走る。窮屈だからジャージで登校する。青い空が気持ちよくて、授業をサボって散歩する。そう思ったから、自分を偽らずに行動する、誰にも従わない

右を向けと言われても、納得できなければ向いたりできない、それがミスターシービーの価値観です。自分に正直で、誰にも手綱を握らせない振る舞いは自由奔放に見えますが、『妥協して話を合わせることができない』『とりあえず従っておく』という安易な道に走らない生き方は『不器用であり、誰よりも真っすぐ』と言われています。

誰かの後ろについていくのは、散歩でさえ嫌です。基本的に『今、楽しいか、面白くないか』で、思いつくまま気分次第で動き回るため、行動予測は不可能です。というより自分でもよくわかっていない節があり、

『山頂から景色を一望できたらいいなと山を登る→飽きて途中で下山→ハチミーを買う→夕暮れに光る川面を見たくなる』

『今にも雨が降りそうな天気なのに動物園へ行く→並木道を通ろう→雨が日の光で宝石みたいに輝いているなぁ(完)』

『朝ラーメンが食べたい→見つからない→アタシの心は朝ラーメンと決まってる。蕎麦でも、うどんでもないんだ。2人(カツラギエース&トレーナー)は諦めていいけど、自分に嘘はつけない。アタシは探すよ(キリッ)→見つけたけどカレーの匂いがしたからカレーを食べる』

と、計画を立てられない。立てたとしても遂行できない、する気が恐らく、あまりない。日課の散歩に出かけて、そのまま迷子¹になり、明け方に帰宅することも多いです。目的地があるとすれば、家か実家かレース場ぐらいです。当然ながら校則違反で、本人曰く『ひとり暮らしでよかった。寮ならルール違反で毎日叱られてたかも 』。

¹……迷子になった先で、食い逃げ犯を追いかけたり、海で歌う詩人と遭遇したりと大冒険。

アタシは好きにするから、キミも好きにして

誰かと行動していても自由奔放さは変わらず、『マルゼンスキーとタヌキの巣を見に行く』『シリウスシンボリに作った借りを、全部コロッケで返そうとする(3回目で値崩れした拒否された)』『夏合宿から帰る時に、バスが窮屈なので走って帰ろうとする(エアグルーヴに止められた)』『レースの感触をトレーナーに教えたくて、背中に乗せて走る』などはマシですが、『学園にデリバリーを頼む』『レポートを度々提出し忘れる』『風が気持ち良さそうだと思い、窓から飛び降りる』『授業に出ない』『夜間外出』『パーティの主役なのにちょっと息抜きと抜け出す(シンボルルドルフからLANEが来たので戻った)』とシンボリルドルフや教師陣から苦言を呈される行動も多いです

本人に悪気はまったくないですが、注意されても納得できなければ直さないので、シリウスシンボリからは『筋金入り。爽やかな面して、テメェ独りの自由のために、いくらでも周りを振り回す』と言われています。そういう性格なので、幼い頃から何度も対人トラブルを起こしており、他人と向き合う時は『アタシは好きにするから、キミも好きにして自分自身が自由な分、他人の行動には介入しない』というスタンスを取っています。

これは相互理解を諦めているのではなく、本気の気持ちには本気の気持ちで応えたいという誠実さから来ています。ただし、『ミスターシービーなりに』という点が問題です。キャラクターストーリーでは、歌のコーチが真剣に教えてくれる歌唱レッスン中に、『教室の中では気乗りしない、最高のパフォーマンスはできない』と教室から抜け出しています。この時は歌のコーチに理解してもらい、外へ出る許可をもらっていますが、理解されなければ平行線のままです。

ミスターシービーの言葉に遠慮はないので、山で遭遇した自分ルールを押し付けるうさんくさい人に対して、『キミはキミ自身の個人的な考えをマナーと呼んでない? 従う意味がわからない』と言い切って激怒させています。

バレンタインイベントでも、たくさんのウマ娘からチョコレートを貰う時に『キミの想いには、きっと応えられない。それでもいい?』と1人1人しっかり目を合わせて、確認を取っています。これは子供の頃に、勇気を出してチョコレートを渡してくれた子に対して、その気持ちをまったく理解せずお返しもしなかった結果、泣かれたからです。

そういう経験がありながらもスタンスを変えないのは、『変えればミスターシービー自由でなくなる』からです。悲しいと思ったり、変えたいと思ったことはないです。それでも自分の自由奔放さは、周りにいい影響を与えないと自覚していますし、『なにか大事なものが欠けてるんじゃないか』と考えます。自覚があるからこそ、他人と約束したり、期待させるのが苦手です。どんな想いを乗せられても縛られない、何にも影響されない、全部振り落とすから。

本当の自由

『自由ってなんだろう』とミスターシービーはずっと考えています。幼いころ、水槽に入れられた魚が窮屈で可哀想と想い、全世界の水族館を破壊しようとしました。しかし、両親から『本当に不幸せに見えるかい? 水槽の中にいれば、家族一緒に安全な場所で明日を迎えられる。でも、外の世界では、そうはいかない。今日の朝、一緒にいられても、夜にはもう永遠に会えなくなっているかもしれない。その答えを知らないまま、無理やりに自由を振りかざすのは、不自由を押し付けるのと同じ』と言われます。

自分が世界で一番嫌いなことをしようとしていた。子ども心にショックを受けて、大泣きしながらも、それからはちゃんと考えています。自分が自由であることを奪わせないが、他人に強要はしない、介入もしない。線引きはキチンとできています。

自由の答えは出ていません。自分の心、自分の本当の望みも、ときどきわからなくなります。ただ今この瞬間もハッキリしているのは、『アタシは今幸せ。全部アタシが望んだこと、心のまま、迷わず選んできた。本当の自由をずっと貫いてきたんだ。後悔なんてあるわけないよ』。

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に続く