『可愛いだけじゃない式守さん』をおすすめしたい!

イントロダクション

『ぼくの彼女はとてもかわいい。でも時折、最高にかっこいい』歩けば転び、カラスに襲われ、木の枝が落下してきて頭に突き刺さる不幸体質な男子高校生『和泉』は、清楚で可憐な女子高生『式守』と付き合っています。普段は大和撫子然とした式守ですが、和泉がピンチになると、誰もが見惚れるカッコよさを披露する『可愛いだけじゃない式守さん』を推そうと記事にしました。

『真木蛍五(敬略称)』による漫画作品で、ジャンルは『ラブコメディ』『学園青春』です。

Twitter漫画から始まり、2019年2月2日より『マガジンポケット(講談社)』にて配信中です(2022年4月現在)。

連載元のTwitter投稿は累計300万『いいね!』を突破しており、インターネットを中心に支持を集めています。『次にくるマンガ大賞』WEBコミック部門5位、『全国書店員が選んだおすすめコミック』一般部門8位、『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞』9位を受賞しています。

『マガジンポケット』のランキングで1位にもなったこともあり、2022年4月時点で累計発行部数は300万部を突破しています。

講談社『KCデラックス』にて既刊12巻まで発売中です(2022年4月現在)。

13巻は2022年5月9日に発売予定です。

少年誌ラブコメとしては女性読者の割合が多くだいたい7対3らしいです。

映像化されていない段階で、映像化されている作品よりも発行部数が多く、関係者も驚きを隠せなかったようです。

『ダンベル何キロ持てる?』や『放課後ていぼう日誌』を手掛けた『株式会社動画工房』により『最高のイケメン彼女現る』というキャッチコピーでアニメ化が行われて、2022年4月より放送が開始されました。

監督は『先輩がうざい後輩の話』の『伊藤良太』、シリーズ構成は『プリキュア』シリーズの『成田良美』、キャラクターデザインおよび総作画監督は『NEW GAME!』の『菊池愛』が担当しています。

アニメの公式ホームページでは、和泉と式守による月イチの思い出がボイスドラマとして公開されています。

本作の見所として、『大西沙織(式守役)』は『青春過ぎて時々見てるのが辛くなるぐらいエモい』、『梅田修一朗(和泉役)』は『式守さんはもちろん、和泉くんやみんなの○○だけじゃないところも沢山観てほしい』とコメントしています。

あらすじ

子供の頃から『不幸体質』の男子高校生『和泉』は、人目を惹くほど『可愛い』同級生の『式守』と付き合っています。普段は可憐で清楚な式守ですが、和泉が不幸に巻き込まれると、男前なイケメン彼女に変身して颯爽と彼を救っては『カッコいい(きゅん)』ときめかせています。

運動神経抜群で彼氏より彼氏らしいが根は乙女な式守と、料理や裁縫が得意で女子だったら滅茶苦茶モテそうな和泉の学園生活は、今日も青春と尊さに満ち溢れています。

 

作風・感想

元々は『真木蛍五』が個人的にTwitterへ乗せていたので連載化を想定しておらず、毎話4ページ前後で和泉のモノローグから始まり、式守の『イケメン顔』で終わるという構図でした(だいたい13話ぐらいまで)。

和泉と式守が最初から付き合っているのも、それが理由の1つです(もう1つは作者自身がラブコメを読んでいて『早くくっついちゃえよ』と茶々を入れたくなるタイプのため)。

ここから連載化に向けて、クラスメイトなど登場人物や設定が増えていき、徐々にページ数が伸びていきました。

ヒロインのキメ顔

『真木蛍五』が途中で登場キャラクターが亡くなってしまうような漫画を多く描いていたので、初期の式守のキメ顔はかなり怖くなっていましたが、2巻あたりで世界観に合わないと思ったらしく、柔らかい表情にしたという逸話があります。

元々は『好きじゃないと見せかけて実は好き』という路線で描いており、担当と相談して『かわいいけどかっこいいヒロイン』という形にだんだんと固まっていき、イケメン彼女の式守というキャラクターが生まれたそうです。

和泉は女性の読者にも楽しんでもらえるように、意識的に可愛く描いているようで、実際に女性読者から『和泉くんもかわいい』といった声が届くそうです。

青春ドラマもある

本作はジャンルとしてはラブコメですが、友情を主題に置いた青春エピソードや、登場人物達の関係性が揺れ動く不穏な出来事が発生するなど、誰も傷つかないし傷つけない優しい世界ではない長編もあります。

『真木蛍五』は『個人的にはラブコメでも、恋愛ばかり描く必要はない』と思っており、普段はクラスメイト達と遊んで、その合間に和泉と式守のエピソードを盛り込んだ方が高校生カップルらしいとして、和泉と式守のどちらかが登場しない話も多くあります。

また作中の時間はしっかりと流れており、限りある高校生活の中で各々のキャラクターが、だんだんと卒業後の将来に向けて考え始めるなど、リアルな描写も多いです。

 

登場人物

和泉

本作の主人公。男子高校生。2月11日生まれのみずがめ座。

下の名前はハッキリとしておらず、両親からは『ゆう』と呼ばれており、アニメ第1話で一文字目が『幽』ということだけ判明しています。

定期テストで学年5位を取るほど成績優秀で、不幸体質が足を引っ張っているせいか体育の成績は悪いですが、式守を背負って数十段はある石段を登り切ったり、十冊以上の分厚い本を持ち上げるなど、ひ弱ではないです。

観光地として京都が好きと公言しており、観光名所の知識をパンフレットやメモなどを見ずにすらすらと述べるなど、地頭の良さが窺えます。

料理が得意で、本人は親の手伝いをしているだけと言っていますが、スモア(クラッカーにマシュマロとチョコレートを挟んだモノ)やマカロンを手作りしており、式守にお弁当を作って来た際は彼女を虜にしていました。

裁縫も得意で、文化祭では女子に混ざって衣装班を担当しています。

幼少の頃から不幸体質で、風に煽られた新聞紙や空き缶が飛んでくるのは日常茶飯事です。酷い時は家にトラックが突っ込んできたこともあったようで、式守と付き合う前は病院送りになることもあり、身体中に消えない傷が残っています。

そのため救急箱を常に持ち歩いており、応急手当も迅速に行えます。

不幸な目に遭っては涙目になっていますが、打たれ強く逞しいメンタルに育っており、周囲を唖然とさせたこともあります(頭に木の枝が突き刺さって出血しても微動だにせず引っこ抜き、川で溺れかけた後に、すぐ川で遊ぼうとするなど)。

おとなしい性格ですが、やや天然で裏表がないため思ったことをハッキリと言ってしまい、式守や他の登場人物達の心を抉ることもあります。そのためポーカーフェイスがまったくできず、勝負運もないのでトランプではボロ負けしています。

不幸な目に遭っていますが自分を憐れむことはなく、誰よりも痛みを知っているからこそ他人を心配する優しさを持っており、そういう部分が式守に好かれています。

ピュアな性格で式守に対して大胆な行動は取れませんが、ここぞという時はしっかりと男を見せます。また無自覚に接触したり、思ったまま誉め言葉を並べては、式守を赤面させています。

 

式守

本作のヒロイン。女子高校生。10月25日生まれのさそり座。身長は162cm。

和泉同様に下の名前は判明しておらず、友人からは「みっちょん」と呼ばれています。

定期テストで学年11位を取れるほど成績優秀で、運動神経も抜群です。清楚で可憐な一面は男子に、時折見せるイケメンな姿は女子に人気で、後輩の女子に囲まれたこともありました。

一見すると完璧超人ですが、意外と弱点は多く、料理は壊滅的で(料理教室に通うなど努力をして他人に教えられるレベルにはなった)裁縫も苦手です。絵は地上絵と言われており、歌も擬音が『ぼえ~』でした。

お人好しな性格で、困っている人を助けることは当たり前だと思っており、和泉や他の登場人物達が、人生最大の感謝くらいのことをされたと思っていても、本人はすっぽり忘れていることがあります。

負けず嫌いで怒りっぽいところがあり、特に和泉が絡むと沸点が低くなりがちです。反面、意外と自信がなく、気にしいな一面があり、こちらも和泉が絡むと若干めんどくさくなります。

和泉の言動に一喜一憂しており、基本的には式守から動いて和泉をドキドキさせていますが、大胆過ぎて自爆したり、天然のカウンターを食らって撃沈することも多いです。

基本的には和泉も含めてさん付けの敬語で話しますが、親しい女友達には呼び捨てでタメ口をきいています。和泉に関して敬語なのは、祖父母がそうしていたのに憧れを感じていたからです。

たまにドえらい熱量で語るほど少女漫画が好きであり、恋愛に憧れたきっかけにもなっているが、兄の漫画と嘘をつくほど恥ずかしがっています。

 

まとめ

似てないようで似ている主人公とヒロインが可愛い×カッコいい作品です。気になった方は、是非一読してみてください。

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