『ワンダーアキュート(ウマ娘)』ストーリーネタバレ・下
の続き
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目次
関連ウマ娘
同じダート路線で走り、普段からワンダーアキュートを慕っている『コパノリッキー、ホッコータルマエ』。先輩ウマ娘にしてウマドルの『スマートファルコン』。不思議な縁がある『テイエムオペラオー』との絡みが多いです。
コパノリッキー→ワンダーアキュート
アキュートさんと呼び、風水的には『堅実な金の氣』を持つと見ています。
一緒に行動することが多く、昼食時に『開運メニュー』や、あんこのパンケーキを勧めています。
風水的に物の怪や精霊などはいないと解釈するコパノリッキーだが、自分がデビューする何年も前から走り続け、デビュー後も何食わぬ顔で隣を走り続けるワンダーアキュートに『不老不死なの! アキュートさん!?』と思わず叫んでいました。
ホッコータルマエ→ワンダーアキュート
アキュートさんと呼び、寮生活で困った時に相談しています。
(苫小牧名物ホッキ貝を使った)ホッキカレーを一緒に作ったり、ボクシングの指導も受けてます。
コパノリッキーと競い合ってバチバチした時は、仲裁に入ってもらうことが多いです。
スマートファルコン→ワンダーアキュート
先にデビューした先輩ということもあり、かわいい妹分として見ていますが、『おばあちゃんみたいな妹』とも言っています。
ワンダーアキュートとウマスタ映えするカフェに出かけたり、ウマスタの使い方を教えていました。
育成ストーリーでは何度も対決して、世間からは『スマートファルコンの天敵』とも評されたが、『私のことを一番真剣に追いかけてくれるファンみたい。いつも本気で追いかけてくれるから、集中力が途切れない』と好意的に受け止めています。
テイエムオペラオー→ワンダーアキュート
育成ストーリーでは、たまたま通りすがって名乗りたかったから名乗って帰ろうとしたところ、ワンダーアキュートのトレーナーに呼び止められてアドバイスしました。
ワンダーアキュートだけでなく、トレーナーに対しても助言しています。トゥインクル・シリーズで勝ち抜くためにハードなトレーニングを続ければ、ワンダーアキュートが潰れてしまうのではないか、と恐れるトレーナーに対して『あるがままで良いというほど、ウマ娘の世界は甘くない。計算しつくされたうえでやるなら、ハードトレーニングは1つの答え』と説きました。
またワンダーアキュートの怪談話に食いついたり、おとぎ話から歌劇『ラディッシュ王の鬼退治¹(原型は恐らく桃太郎』を生み出しています。
¹……むかしむかしあるところ、おじいさんとおばあさんと黄金の翼に乗って降臨したテイエムオペラオーがいました。3人が畑に大根を抜きに行くと、黄金に光り輝く11本の大根が生えていました。さぁ、おばあさん、調理開始だ! etc.
テイエムオペラオーのちゃちゃ入れに、ワンダーアキュートがツッコミを入れないどころか、そのまま進行して生まれたモンスター童話です。
その他
走る舞台は違いますが、同期の『ナカヤマフェスタ、トーセンジョーダン』とよく話しています。
ナカヤマフェスタからは、(トランプで)多彩な駆け引きを学びました。
トーセンジョーダンは、思い出のさくらんぼパイ探しに付き合ってくれました。
バレンタインにトレーナーから花束を貰った時は、喜びのあまり2人に報告しています。しかし、『ネイルサロンの開店祝い、伝説の勝負師が引退するのか』とイマイチ伝わっていません。
育成ストーリー
ウマ娘としてのワンダーアキュート
しっかりとした夢に、相手が誰でもぶれない闘争心を持ち、なにより気持ちが折れないウマ娘です。
夢は『頑張っている人の心の添え木になること』です。『走ることで、人生を立て直したい人たちの心を温めたい。たとえ長い年月がかかっても、もう一度、必ずって。そんな人たちをレースで少しでも励ましたい』という、みんなの再起を後押ししたい優しい気持ちで走ります。
他人のために頑張れるウマ娘で、おばあちゃんのような雰囲気から闘争心が希薄に見えるが、負けん気は強い方です。相手が格上でも気持ちは萎えず、むしろレース場では高まるタイプで、トレーナーから『闘魂肩たたき』を受けると秘めたる闘志が溢ます。
テンションが上がり過ぎて、『ふほっ、ふはっ、ふんがー!』と叫びながら走りだした時は、桐生院トレーナーに引かれていました。
デビュー前にトレセン学園の種目別競技大会に出場した時は、第一線で活躍しているスマートファルコンに(誰もが勝てないと思うなか)勝つ気で挑み、解説から『メイクデビュー前のウマ娘が見せる走りか』と言われるほどの走りを見せています。結果は惜敗でしたが、凄まじい気迫と挫けない走りから、観客に『凄かった、なんか励まされた』と称賛されています。
この時、圧倒的な実力差があるスマートファルコンと勝負できるように、厳しいトレーニングに加えて食事制限まで行いました。その様子はスマートファルコンが心配して声をかけるほどです。それだけ厳しいことを、『トレーナー失格だと自信がないトレーナーを勇気づける』ために、他人のためだけにワンダーアキュートはやりきりました。
トゥインクル・シリーズでも、『たいして立派でもないあたしが、ダートのお山を登りきれたら、頑張れば再起できると信じてもらえる』と考え、調整不良や情けない走りでは『お手本にならない』とストイックに自分を追い込みます。
目標に向けてどんな姿勢でいたらいいのか、なにかのヒントぐらいになってくれたらいい、そのために一番いい走りを見せてあげたい。それがワンダーアキュートの想いです。
医者のお墨付きで心臓が強く体力に自信があるため、トレーナーが地獄と言うほど厳しいトレーニングで徹底的に体を追い込み、さらに食事制限で絞ります。
体を研ぐと形容されるほどの厳しさで、酷い時には意識が朦朧とするほどだが、弱音や甘えは口にしません。やる気が不調の状態でも、『万全ではないからこそ気を引き締めなければ』『勝負の世界に甘えっこなし』『今できることをやるだけ』という心持ちでレースに挑みます。
いぶし銀
スマートファルコンいわく『テレビ中継がない時も、手を抜いているのを見たことがない』。いつも全力をキッチリ出してきて、とにかく走りが崩れません。
そう表現されるほど堅実な走り方で、ワンダーアキュートはトゥインクル・シリーズを走り抜きます。いぶし銀とも言える走りで、『赤鬼』のように強い文句なしのトップウマ娘『スマートファルコン』を追いかけますが、追い抜くことができません。
しかし、ワンダーアキュートは粘り強く、持久力・継続力があるウマ娘です。息長く走り、辛抱強く経験と実力を積み重ねていけば、いつかは勝てます。
『でもあたしは、今すぐに勝ちたいんよ』
幼い頃は時代劇の主役のマネをしていたワンダーアキュートは、いつしか大人になって賢明になりました。いぶし銀の走りとは、本能を抑え込み、堅実に焦らずゆるりと危なげなく勝つ走り方です。
悪くはないですが、夢を見させるために一番大切なカリスマが欠けています。ワンダーアキュートの走りを見た人たちは、夢見て奮起するのではなく、ワンダーアキュートが『レースに出られて良かった』『出世できて良かった』と思うだけでした。
もう一度輝きたい、返り咲きたい。そう思わせるには、心を動かすには、勝つしかない。とはいえ夢を実現させるだけなら、今のまま地道に積み重ねればいつか届きます。その粘り強さこそがワンダーアキュートの長所です。
しかし、善意だけではなく、ワンダーアキュートの中に潜む獣が『今すぐ勝ちたい』と叫んでいました。
すぐ駆けたい、すぐ勝ちたい、一度先頭に立ったら、そのまま誰にも譲りたくない。主役になりたい。生き急がないように抑えて、心の奥底で燻らせていた本能です。
そして、その気持ちを隠すことなく、真っすぐ駆けられるウマ娘こそが、誰もが憧れるチャンピオンです。
現実問題として、スマートファルコンとの地力の差はまだまだ大きく、今のワンダーアキュートでは勝てません。その差を覆すために、ワンダーアキュートは捨てました。長く上手に走り続ける智慧、最大の長所である継続力・持久力、そのすべてを捨てます。
次のスマートファルコンとの一戦に勝つためだけの全力調整、どんな反動が返ってきても構わない覚悟で、ワンダーアキュートは未来を前借りしました。
その先に待っていたのは地獄です。限界を超えての追い込み、机上の理論では可能。しかし、やらせる者の感情は加味されていません。ワンダーアキュートが智慧を捨てたように、トレーナーも心を捨てました。
銀は磨き込まれ、見たこともない円熱の輝きで、生まれつき金色に輝く隼を猛追します。白銀を幾重にも重ね合わせれば、黄金のように輝ける。それをワンダーアキュートは証明しました。
めでたしめでたしその先に
スマートファルコンとの激闘を制した代償は重く、疲れが取れず、回復も思わしくないです。それでも背負った願いがあるならば、それを叶えるためにウマ娘は走ります。
しかし、ワンダーアキュートとスマートファルコンの戦い、『がんばれば銀も金になれる』姿を多くの人が心の支えにして頑張り始めました。
ワンダーアキュートの夢は叶いかけ、がむしゃらに追いかけていたスマートファルコンも、世界へと羽ばたいていきます。
残ったのは真っ白に燃え尽きた心です。そんな状態でも、今まで培ってきた経験が力になり、素晴らしい末脚を見せます。
しかし、力は湧いてきません。すべてをやり遂げたと、モチベーションの火が消えかけていました。
ワンダーアキュートは、スマートファルコンがいなくなったからこそ、その姿を語り継ごうと思いました。まるで昔話を伝えるおばあさんのように、ダートの語り部になろうとします。
それは、走ることを辞めた後の話でした。引退するにはあまりにも惜しいが、心にくべる薪がない。
ワンダーアキュートは多くの人々を奮い立たせました、その熱は新世代のダートウマ娘にも伝わっています。彼女たちに、一緒に走った自分しか話せないスマートファルコンの物語を聞かせようとするが、『生きた話が聞けるのは、レース場のみ』と言い返されました。
ワンダーアキュートとスマートファルコンがレースで語り聞かせたように、単なる言葉では誰にも響きません。新世代の熱が、命の薪が、ワンダーアキュートの心にくべられます。
まだ、伝えきれていないことがあると。
チャンピオン
みんなを立ち直らせて、やれることはやった気でいました。しかし、山のてっぺんにたどり着いた後も、倒れずにがんばり続ける気持ちを示せていません。
それを示すには、本物のチャンピオンになる必要があります。
王座に就く。そして守る。力の限り防衛し、やがて身も心も燃え尽きても、なお、砂をつかんで立ち上がる。その背中を見せてきたダートの先代たち。だから力を失くしても、こう呼ばれる『チャンピオン』と。
まさに体が砂になるまで走った過去のチャンピオンたち。それに比べれば、ワンダーアキュートはまだ健康そのもの。
ウマ娘は生きています、いつか走れなくなる時は来ます。でも、今はまだその時ではない。ワンダーアキュートの火は完全に消えてはいない。まだ走れるし、走りたいと思っています。
走りたい、勝ちたい、たくさん。元気に動けるなら走る。元気に動けなくなっても、できる限り走る。かならず、また立ち直れる。もう一度、もう一度って。
それが立派なウマ娘、それがチャンピオン。
ワンダーアキュートは感じます。気持ちがボーボー燃え始めているのを。
心から立派だって思ってもらえるチャンピオンを目指して、ワンダーアキュートは再出発しました。まだまだ長いことトップで輝ける。それを示すために。
終わりなき物語
ダートの先代たちからスマートファルコンへ、スマートファルコンからワンダーアキュートへ、ワンダーアキュートから新世代へ。競争生活の長いダートウマ娘たちは、絶えることなく心を燃やして、炎を継承して、砂を燃やし続けてきました。
時代を継承するには、まず築かないといけません。ワンダーアキュートが王座に就く、そして守り続ける。それができて、初めて次の時代の門は開きます。より高いレベルで。
世代交代にはまだ早い、延々と続く白銀の時代めざして、ワンダーアキュートは挑戦を受け続けます。
道は長く、どこまで進んでも砂で、時には急ぎすぎて疲れてしまいます。でも、そこで止まってはいけません。また少しずつ、一歩一歩乗り越えて、元のペースを取り戻して、また変わらずに歩いていく。
それができたウマ娘だけが輝ける。前と同じように、いえ、前よりもまぶしく。
そのダートのお話を、ずっとずっと語り継いでいきます。来年も、再来年も。そのつぎも。聞きに来てください、この長い昔話を。
走り続けるワンダーアキュートこそ、ダートの終わりなき物語そのものでした。
時代は引き継がれます。去るウマ娘から、新しいウマ娘へ。物語は常に継承されます。しかし、ワンダーアキュートは引き継がない。その背にいつまでも、ダートの歴史を背負って、駆け続けます。
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