『デート・ア・ライブ』をおすすめしたい!

イントロダクション

『他の人間がおまえを否定するってんなら! それを超えるくらい俺が! おまえを肯定するッ!』

過去に約1億5000万人の死傷者を出したことがある人類史上類を見ない最大最悪の大災害『空間震』が発生するようになって、約30年が経った世界。

昨日で春休みが終わり、今日から学校という朝、可愛い妹に起こされた『五河士道(いつかしどう)』は今日も変わらない日常が始まると思っていました。

その日、『精霊』と呼ばれる少女と出会うまでは。

発生時期不定期、被害規模不確定の爆発、震動、消失、その他諸々の現象の総称である『空間震』が発生した場所に、突然の衝撃波に跡形もなく無くなった街並みの中にできたクレーターの中心に、その少女は立っていました

『おまえも、私を殲滅しに来たんだろう?』

ひどく疲れたような声で、憂鬱そうな、まるで今にも泣きだしてしまいそうな表情で、『精霊』は士道に剣を向けます

世界に出現する時に『空間震』を発生させる、とされる『精霊』を止める方法は2つ。

対処法1・武力を以てこれを殲滅する。ただし、非常に高い戦闘能力を持つため、達成は困難。

対処法2・デートして、デレさせる

世界を壊す厄災、正体不明の怪物と、世界から否定される『精霊』と出会い、士道の日常は一変しました。

『というわけで「精霊」と対話するために、恋愛シュミレーションで特訓だ

『は、はぁ……ッ!?』

いつも通りになるはずだった、4月10日の出来事です。

世界を壊す少女を止める方法は、デートしてデレさせること!? 新世代ボーイ・ミーツ・ガール『デート・ア・ライブ』をおすすめしようと記事にしました。

『橘公司(以下敬略称)』による小説作品。イラストは『つなこ』

ジャンルは『SF、ラブコメ、戦闘美少女』。略称は『デアラ、デート、DAL』。

『KADOKAWA(富士見書房ブランド)の富士見ファンタジア文庫』より2011年3月から刊行されています。

小説は『旧:富士見書房 現:KADOKAWA〈富士見ファンタジア文庫〉』にて全22巻で完結しました

シリーズ累計発行部数は、2019年3月時点で600万部を突破しています

本編以外にも、

同作者による主要キャラクター1人1人にスポットを当てた短編集『デート・ア・ライブ アンコール』が既刊11巻まで発売中です。

『あやかしびと』や『Fate/Apocrypha』を手掛けた『東出祐一郎』が著書、イラスト『NOCO』による、作中では敵キャラでありトリックスター、読者から屈指の人気を誇る『時崎狂三(ときさきくるみ)』を主人公とした物語『デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット』が全8巻で発売しています。

シリーズ10周年を記念したアンソロジー『橘公司、大森藤ノ、志瑞祐、東出祐一郎、羊太郎』が著者として参加した『デート・ア・ライブ アナザールート』が発売中です。

コミックスは原作第1巻にあたる『十香デッドエンド』を全3巻で描いた『デート・ア・ライブ 十香デッドエンド』が『KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉』にて発売しました。

『富士見書房40周年記念アニメ』としてアニメ化が行われており、諸事情によって第1期から第4期までアニメーション制作会社はそれぞれ異なっています。第4期は2022年4月より放送中です。

劇場版アニメも原作者監修オリジナルストーリーで制作されており、『劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』のタイトルで2015年に公開されました。

キャッチコピーは『戦争(デート)、再開。』

劇場版デート・ア・ライブをAmazon Prime Videoでレンタルして見よう!

『デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット』もOVAとして前後編でアニメ化され、全国劇場にてイベント上映されています。

コンシューマーゲームも多数制作されており、いずれも『橘公司』が監修として携わったオリジナルストーリーです。

本作の魅力として、五河士道役の『島﨑信長』は『士道が精霊たちを攻略する過程はもちろん楽しみですが、仲良くなってからのドタバタなやり取りが大好きです』とコメントしています。

 

あらすじ(序盤のネタバレあり)

運命の日、4月10日。

妹と2人暮らしの高校生『五河士道』は、世界を壊す厄災であり化物『精霊』と出会います。

『精霊』は士道と変わらぬ年頃の少女であり、いかなる兵器でも傷つけられず、誰も勝つことができない恐るべき力を持ちながらも、世界から拒絶されたその表情は絶望に満ちていました

幼い頃に両親に捨てられた過去を持ち、他者の絶望に敏感で、また助けたいと思っている士道は精霊を助けようと動きます。

そんな士道をサポートするのは、家では可愛い妹であった『五河琴里』を司令官とする秘密組織『ラタトスク機関』でした。

『ラタトスク機関』は精霊との対話による『空間震』の平和的な解決を目指しており、本人は知りませんでしたが『士道をサポートするために作られた組織』とも言われています。

琴里から、自分に『精霊とキスをすると、その力を吸収して封印する力』があることを聞かされた士道は、精霊とデートをして、好感度を上げてキスするための訓練を開始します(好感度を上げない状態でキスをしても、力は吸収できない)。

その訓練方法とは、恋愛シュミレーションゲームでした。しかも、ちゃんと訓練できなかった場合は、闇に葬り去りたい黒歴史の暴露という罰ゲーム付きです。

士道は地獄の特訓の末に、『ラタトスク機関』の支援を受けながら、もう一度精霊と出会います。

過去も名前もない精霊に『十香』と名前を与え、コミュニケーションを取る士道でしたが、平和的キスによる解決のためには精霊の好感度以外にも様々な障害がありました。

女性と付き合ったことがない士道にはそもそも難易度が高いことは可愛いレベルで、精霊を武力によって殲滅することを目的とした陸上自衛隊所属の特殊部隊『対精霊部隊「通称:AST」』との衝突、精霊の力を巡って暗躍する組織など、可愛い女の子とデートするのも一筋縄ではいきません。

さらに精霊は『十香』1人だけでなく、『人形を通さないとまともに意思疎通ができない精霊』『1万人以上の人間を手にかけている最悪の精霊』『2人に分裂して1人になるまで争う精霊』『男性が話しかけただけで好感度が下がる百合属性の精霊』と魅力的(?)な女の子が揃っています。

様々な問題を解決するために、士道は精霊たちと戦争〈デート〉を始めました

 

作風・感想

本作は、日常では学校に通う一般の高校生ですが特殊な力を持っている主人公と、『精霊』と呼ばれる超常的な能力を持つ存在とのボーイミーツガールを描いた作品です。

大真面目なギャルゲー

『秘密組織のメンバーが大真面目にギャルゲーをやっていたら、なんかシュールじゃね』という着想が本作の根幹にあることが、第1巻のあとがきにて『橘公司』により語られています。

実際に、士道をサポートする時『ラタトスク機関』では精霊の心拍や微弱な脳波などの変化を観測し、対応する会話パターンとして3つの選択肢『士道と十香が出会った際は①俺は五河士道。君を救いにきた! ②通りすがりの一般人ですやめて殺さないで ③人に名を訪ねる時は自分から名乗れ』をクルー全員で投票して選び、士道に助言するという方法が取られています(結果として③を選び、当然ながら不機嫌になった十香に攻撃された)。

様々な問題を抱える精霊たちを、主人公が助けていく王道的なストーリーであり、物語に入り込みやすいです。わかりやすい作品であると同時に、序盤からストーリーの裏では精霊を巡る陰謀が蔓延っているなど、笑えるシーンに見えてしっかり伏線が張られています

また主人公が特殊な力をどうして持っているのかが段階的に明らかにされていくことで、物語の根幹に関わる秘密も同時に読者へ明かされていき、物語を読み進めるほど続きが気になる作品です

ギャルゲー作戦とは裏腹に、シビアな世界観

作品の空気は全体的に明るく、魅力的で濃い性格をしている精霊たちの掛け合いや、そんな精霊たちに振り回される士道が羨ましくもあり、応援したくなります。

テンポの良い会話劇がメインですが、キャラクターたちを深く掘り下げるシリアスなシーンも見所です。それらは主に過去の回想として扱われることが多く、現在で過去の問題と向き合い、未来に向けて変わっていくヒロインたちが魅力的であり、本作の明るさに繋がっています。

精霊たちをデレさせるために荒唐無稽な作戦が行われますが、作中の登場人物たちは至って真面目です。実際問題として主人公が成功しなければ、あとは戦うしかないというシビアな世界観になっており、それが主人公の動機にも繋がっています。そこまで追い詰められている世界観であることが、作品の空気を引き締めてくれるのでシュールなギャグでは終わりません

複数の組織の思惑や一枚岩ではない味方陣営など、ストーリーが進むごとに各々の陰謀が絡み合って複雑になっていきますが『精霊とデートして、デレさせる』というわかりやすい目的かつ手段は一貫されており、『デート・ア・ライブ』らしさは最初から最後まで変わることがないのが本作の魅力です。

 

登場人物

五河士道

本作の主人公。都立来禅高校に通う高校二年生。

基本的に『士道』と呼ばれており、『シド―』と『シン』とあだ名で呼ぶ者もいます。

幼い頃に親に捨てられた過去を持ち、塞ぎこんでいた時代があったことから他者の絶望といった暗い感情に敏感であり、どうにかしたいと動くことができる人物です。

怒ると口が悪くなるものの、上述の経緯から困っていたり悲しんでいる者を放っておけない献身的な優しさを持っています

現在の家族構成は、両親と妹の4人家族であるが、両親がよく家を空けるため、実質妹とのふたり暮らしです。そのため家事全般は特技兼趣味となっており、特に料理の腕前は高く、妹や十香の弁当をしっかり作る主夫と化しています。

『精霊の力を口づけによって吸収、封印する能力』を持ち、これを事前に知っていた『ラタトスク機関』のサポートを受けながら、精霊と対話していくことになります。

ただ恋愛経験はまったくなく、ヒロインたちと向き合う時はドギマギすることがほとんどです。しかし精霊たちを救うと心に強く決めて行動しており、常に全力で向き合い、時には身体を張って命懸けで戦う姿が、ヒロインや読者を魅了しています。

 

十香

本作のメインヒロイン。士道が最初に出会う精霊。

名前は士道がつけており、由来は2人が初めて出会った4月10日です。最初はトメと名付けられそうになっていましたが、拒否しました(本人いわくよくわからないが嫌だと思った)。

名前を含めて記憶がなく、訳も分からず人類に攻撃され、そこに含まれる害意を感じて現実の世界、そして人類に対して絶望しています

性格は明るく純粋無垢であり、美しい見た目や古風な言動の割に子供っぽいです(担当声優いわく子犬属性)。

健啖家であり、士道の財布をよく空にします。好物はきな粉パンと肉類。

一度受けた恩は必ず返すタイプであり、裏表もなく一本芯が通った凛々しい騎士です。

精霊としての戦闘スタイルは真正面からの突撃、破壊というシンプルですが、それゆえに凶悪で生半可な小細工は力押しで強引に突破します。攻撃力、防御力共に高く、特殊な能力を持っていないのが欠点ですが、単純に強いタイプなので、敵に回すと非情に厄介です(一撃でも食らえばアウトな攻撃を、被弾を物ともせず突っ込みながら振り回しくる)。

恋愛に関しては現代知識がないこともあり、感情ではわかっていますが理解はしていません

 

まとめ

魅力的なヒロインたちに振り回されながら、一度決めたことをしっかり通す主人公がカッコいい作品です。色んな作戦のために羞恥心をかなぐり捨てて頑張る姿や肉食系ヒロインに貞操を奪われそうになる状況に、羨ましいを超えて応援したくなります

気になった方は是非一読してみてください。

デート・ア・ライブをAmazon Prime Videoで見よう! 月額500円 今なら30日間無料

デート・ア・ライブIIをAmazon Prime Videoで見よう! 月額500円 今なら30日間無料

デート・ア・ライブⅢをAmazon Prime Videoで見よう! 月額500円 今なら30日間無料

デート・ア・ライブⅣをAmazon Prime Videoで見よう! 月額500円 今なら30日間無料

アニメ観るなら<U-NEXT>

最新コミックも600円分無料で読める<U-NEXT>