『ヤマニンゼファー(ウマ娘)』ストーリーネタバレ・下

の続き。

ウマ娘 プリティーダービーseason1をAmazon Prime Videoで見よう! 月額500円 今なら30日間無料

関連ウマ娘

対象こそ違えど、同じく皇帝に憧れた『トウカイテイオー』との絡みが多いです。

トウカイテイオー⇔ヤマニンゼファー

会話については、ヤマニンゼファーの「ひかたが香る(日のように温かい)と思ったら、テイオーさんでしたか」という発言に対して、「ゴールドシップが七輪で魚焼いているのを見ていたのが原因だ」と噛み合っていません。

ただ憧れに対して『あんなふうに、なりたい』という気持ちは同じで、夢を語り合いながら、同じ夢だからこそ負けたくないと思っています。どちらかが足を止めそうになった時、お互いに刺激し合って再び走り出す良いライバル関係です。

ケイエスミラクル

『ひたむきなる空風、穏やかな薫風のような方』と表現しています。会話が止まったり、聞き返されたりすることが多いなか、普通に会話できる友人です。

ファン感謝際では2人揃って人混みから離れ、穏やかに歌っていました。

誕生日プレゼントに、ピアノの演奏をお願いしています。

ダイイチルビー

『天風の覇気が重く、臓腑にくるものがある』と表現しています。ヤマニンゼファーにとっては高い壁の1つで、その気迫に圧されました。

レース以外だと、白鳥と会話する自由さで、呆然とさせています。

ダイタクヘリオス

『明朗々たる暴風。速さの底が見えない』と表現しています。ダイイチルビーと同様に、育成ストーリーではヤマニンゼファーのライバルとして登場。その底知れなさに畏れを感じました。

ヤマニンゼファーの不思議な表現を『意味サッパリだけど、めっちゃイケてる』と言い、教わろうとしています。メジロパーマーと夜更かしして肌が荒れた時は、ヤマニンゼファーからモチモチ肌の秘訣を聞いていました。

ヤマニンゼファーの誕生日会話では、誕生日パーティーの会場設営から招待まで行い、クライマックスの『颯バースデーアンセム・ダチ永久SP(作詞作曲:ダイタクヘリオス。歌・踊り:ヤマニンゼファー)』まで企画しました。詳細は不明だが、ヤマニンゼファーがワイヤーアクションでギラギラ光りながら風に乗る演出が見れる模様。ヤマニンゼファーが『恥ずかしいけれど、今日のために鍛錬を重ねてきた』と語り、ダイイチルビーは無言でスッと目を閉じました。

その他

サクラバクシンオーのことは『爆風がごときスピード』と表現しています。2人でお弁当を食べた時は、会話が噛み合っていないながらも、楽しそうに話していました。その時の光景は、サクラバクシンオーが扇子で風を送り、ヤマニンゼファーが『これはこれで風流』と呟くツッコミ不在の状況でした

ニシノフラワーのことは『可憐ながらに凄まじき花風』と表現しています。ニシノフラワーの優しさに心地よさを感じていました

ツインターボのことは『豆台風』と表現しています。野生動物たちと会話する時のような優しい声音で、『つんつんさん』と呼ぶなど、完全に小動物扱いしていました(ツインターボ本人は気づいた様子もなく、楽しそうに遊んだ)。

ナイスネイチャ、イクノディクタスとも絡みがあり、夏合宿やレース前の追い込み時にみんなでトレーニングしました。

育成ストーリー

ウマ娘としてのヤマニンゼファー

幼少の頃は体が丈夫ではなく、遊びたい時に遊べず、風に巻かれて舞う葉が羨ましいと感じていました。だからヤマニンゼファーは願います、『風になりたい』と。

「どこまでも、どこまでも駆けていけるのは、どんな心地でしょうか

風は自由で軽やかに力強く、決して何者にも邪魔をされない。走ることもままならなかった、当時のヤマニンゼファーにとって、風は理想そのものでした

その時は漠然とした憧れにすぎませんでしたが、偶然、目にしたレースでヤマニンゼファーは風を見ました。

『マイルの皇帝』と呼ばれたウマ娘の風を体現した走りに、漠然とした憧れが、明確な目標に変わります。

「あなたのように、強くて、自由で、なによりも速い風になれますか!?」

どこまでも自由で、純粋で、鮮烈な風は、さざ波さえ起こせない少女の背中を押しました

「なりたいものがあるならおいで、トレセン学園に、トゥインクル・シリーズに!」

ヤマニンゼファーは思います。自分の求める風はレース場にしかなく、レースの中でしか本当の風になることはできないのだと。

風に憧れ、風に焦がれ、風と出会い。ヤマニンゼファーはトレセン学園にやって来ました。

風のような走りを目指して

選抜レース前から抜群の瞬発力を持ち、新人トレーナーから『スカウトしてもいいかも』と思われ、中堅トレーナーからも『スピードは短距離路線での活躍を見込める』と評価されています。

しかし、ケガで選抜レースに出れない状態でも、落ち着いて穏やかでいることからレースに対するやる気と情熱を疑われていました。

これは不安、恐怖、欲といった余計な想いをレース場に持ち込みたくない。ただ風のことだけを想って走りたい。という気持ちからくる大きな誤解です。

普段は穏やかですが、ひとたびコースに立てば表情が変わります。その走りは鋭く、力強く、静かながら気持ちは熱く燃えていました。レース後も、すぐに学園へ戻って次走の話をしようとするなど、レースの余韻が残っています。感極まった時は、普段からは想像できない笑い方で喜び、トレーナーに大胆な行動を取っていました。

風になりたい。その純粋なる願いは、それゆえにとても強く、理想へ向かわんとする意志ははげしいです

ただし、他者を圧倒するほどの意志の強さは危うさも孕んでいます。トレーナーと契約する前は、意志の強さが裏目に出て無茶なトレーニングを行い、ケガが治らない悪循環に繋がっていました

また『マイルの皇帝』に対する強い憧れは、いずれ必ず大きな舞台で彼女の願いを形にしますが、高い壁に当たった時の反動も大きいとトレーナーは危惧しています。

マイペースで周囲を気にしないのも、利点であり欠点です。強敵相手に『惑わない、囚われない、影響を受けない』のは、レース前に緊張しない長所ですが、良い影響も受けられない視野の狭さに繋がっています。

繋がることで変わっていける

デビュー後は、憧れに追いつくため、マイル路線を制することを大目標にしました。また生来の速さに磨きをかけるため、短距離にも出場していきます。

あまり丈夫でない体は、基礎トレーニングを継続的に行うことで、改善していきました。

そして、ヤマニンゼファーを変えたのは、トウカイテイオーの存在でした。『憧れ』に追いつくだけでなく、超えたいと願うトウカイテイオーの走りは、超えたいとは考えたこともなかったヤマニンゼファーに大きな変化を与えます。

『負けてはいられない』という気持ちから、対戦相手のことも考えるようになり、その視野は大きく広がります。

しかし、シニア級のウマ娘たちが、高い壁として立ちはだかります。英雄たちの実力に、一時は心が折れかけました

壁は高く、道は険しい。それはわかっていたことです。あれほど焦がれた憧れに、易々と届くことなどない。しかし、そうであっても、どうてあっても。ひとたびこの胸に巻き起こった夢を、治めることはできません。

そのことを、負傷してなお『無敗の三冠ウマ娘』『皇帝を越える帝王』という夢に向かって走り続けるトウカイテイオーに気付かされました。

夢に向かって全速力で進む。唯一無二の風となるために、ヤマニンゼファーは憧れでさえ成し遂げられなかった『三階級制覇』を目指します。

もう風のことだけを考えるわけにはいきません。憧れ、トウカイテイオー、ライバルたち、様々なことに取り巻かれていました。けれど、そのすべてが背を押し、脚に力をみなぎらせ、まことの風へと、その領域へと押し上げます

すべてを巻き込み、巻き上げ、ヤマニンゼファーは風になりました。その走りは、ケガで夢を断たれたトウカイテイオーに響きます。

「本当に参るよ。勘弁してと思った、悔しくなるに決まってんじゃん。あきらめられなくなるに決まってんじゃん

そよ風、というには強烈すぎた。

風は吹く。微かに、強く、穏やかに。鋭く、静かに、荒々しく。

風は吹く。海を、大地を、空を超え、あるいは時代さえも超えて。

風は吹く。遥か、遥か彼方まで。疾く、疾く、疾く。

そしてどこまでも、自由に。

どんな心地だろうか。あれほどまでに強く、鋭く、誰よりも速く。駆けてゆけたなら。

シニア級の英雄。背後から突風のように追いかけてくる新たな挑戦者。その全てと戦い、ヤマニンゼファーは、マイルを、短距離を制する力を手に入れました。

苛烈だが脆かった頃とは違い。誰よりも純粋で、強く烈しい魂を持つに至りました。もはや自ら困難へと飛び込み、そのすべてを力に変えられるほど、懐を深くしています。

共に駆ける強敵たちから影響を受けることで、ますます強くなれる。周囲に吹きわたるすべてを糧にして、自由に、わがままに、思うさま全てを呑みこみます。

強き風であり続けようという覚悟さえあれば、あらゆるを凌駕する至高の風になれる。ヤマニンゼファーは、まことの、唯一無二の、烈風になる術を身に付けました

そして挑むは、前人未踏『三階級制覇』

中距離のレースに挑んだヤマニンゼファーは、いつもは気持ちよく体を包む風が、初めて泥濘のように煩わしく感じていました。肺が潰れるような感覚に、苦しさのあまり喘ぎます。

「行けーッ! ゼファー!」

その背中を押したのは、至高の領域へと押し上げたのは、トレーナーの声でした

体に感じる風が止まります。けれど体は軽く、まだ走れます。風が、止まったのではなく

『マイルの皇帝』と呼ばれたウマ娘が言います『行け、ヤマニンゼファー。君こそが、まことの風だ』。

烈しく、自由で、軽やかに、まさしく彼女は、風であった

「前人未踏! かの『マイルの皇帝』でさえ届かなかった三階級制覇を、今! ヤマニンゼファーが達成しましたッ!

あなたと共に成った、風です

私自身、風になりたいだなんて、荒唐無稽な夢だと、心のどこかで思っていたような気もします。

そんな私が、レースの世界で結果を出せて、気づいたら「あなたの走りは風そのものだ」と言ってくれる人もいるようになりました。

どんな心地か。どんな心地だったか、ですって? 言葉になど、とてもできない

ただ満足はしていません。あのレースで感じた心地は、ずっと焦がれてやまないものでした。けれど、あの風の先に、もっと強く烈しい風があるかもしれません。もっと自由な風があるかもしれません。

凪はまだ先です。周囲の風を煩わしく思えるほど、軽くて、速くて、何より自由な風に。またともに、芝を、地を、空を駆け抜け、さらなる烈風へ。

わたしたちならば

アニメ観るなら<U-NEXT>

最新コミックも600円分無料で読める<U-NEXT>