『サトノクラウン(ウマ娘)』ストーリーネタバレ・下

の続き。

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育成ストーリー

サトノ家のエリートウマ娘

ウマ娘の中でも生まれながらにして期待されており、一族の悲願「G1に勝利するような名ウマ娘を己の一族から排出すること」のために、サトノ家からは全面バックアップを約束されています。

その期待に応えるように、模擬レースではほぼ負けなしで、キャラクターストーリー中に唯一敗北した相手もあの怪物『ドゥラメンテ』です。しかもトラブルに見舞われて調整不足が心配されるなか、アタマ差まで食らいついています。

そのため周囲の期待も高く、ダービーウマ娘を担当したトレーナーからスカウトが来ていました。

ドゥラメンテとは、同世代のトップ同士と言われており、デビュー戦前からエリート対決が期待されています。その注目度は、サトノクラウンがドゥラメンテに併走しようと声をかけただけで、トレーナーたちが集まるほど。

その分、プレッシャーも人一倍で、ベテラントレーナーでさえスカウトを尻込みします。サトノクラウンのトレーナーも、デビュー戦で『負けさせてはいけない』とプレッシャーを感じていました。

外部からのプレッシャーに対して、サトノクラウンも重みを感じますが、だからこそ途方もなく滾ると答えます。

生まれた時から一族の悲願を背負い、泥にまみれるような努力を続けてきました。才能だけではなく、万全を期すために続けてた努力が、重厚なバックボーンとしてサトノクラウンを支えています。

だからこそサトノクラウンは逆境でこそ強さを発揮するウマ娘で、不利になればなるほど強くなる。壁が高ければ高いだけ、分厚ければ分厚いだけ、力を増します。

『期待も信頼もどんどん乗っけてよ、いくらでも背負いこんであげるわ。その全てを力に、私は勝つから

G1勝利だけでなく、最高の栄誉を届ける。悲願をかなえるのは前提であり、過程です。サトノクラウンが達成するのは、そのさらに上。『サトノクラウンを生み出した、サトノ家はウマ娘界の誇りだ』、そう業界内外の人々に言わしめる。強すぎる過去の光にも、新星の輝きにも、負けない輝きでサトノを照らす。

その宣言を信じさせる力がある。想いや願いを背負える、頼もしすぎるほど、頼もしいウマ娘です。

憧れがいないウマ娘

普段から『焦れば焦るほど、頭はなにもひらめなくなる。いい案を出すには、まず冷静にならないといけない』と考えており、メンタルが非常に安定しています。

その安定度は、デビュー戦で緊張するトレーナーに、難易度が高いマジックを披露しながら『今のマジックが成功したのは、夜、こっそりと部屋でみっちり練習したから。その積み重ねが成功をサポートしてくれた。だったら今日の私たちのレースも成功するはずでしょう? あなたと重ねた努力や下準備が、私たちを裏切ることはないわ』と逆にメンタルケアするほど

さらに極めて冷静な性格も相まって、切り替えの早さが尋常じゃないです。

デビュー戦後に挑戦した『G3レース:東京スポーツ杯ジュニアステークス』では、レース直後で高揚した状態にも関わらず、『重賞に意気込んで、我を忘れるぐらい昂ってしまった』と反省会を始めています。

そのまま『G1レースに挑むのは時期尚早、今日のレースはどれほど過酷かを実感できた日』とまとめて、残りのジュニア級すべての期間を調整にあてて鍛え直すと決めました。勝利しても客観的に反省と対策、シビアに自分の出走予定を語るため、『そんなウマ娘いるものか』とトレーナーは驚いています。

あまりにも強いドゥラメンテ対策を考えている時も、『1着にこだわった結果、獲れるはずだった順位を逃す可能性がある。2、3着を狙うのも立派な作戦』とビジネス観点から意見を述べていました。

クラシック級の日本ダービー戦後に骨格のゆがみが判明しても、落ち込むことなく、残りのクラシック級をすべて調整期間に充てています。

レースに敗北した時でさえ、声が震えても、俯かずに相手を讃えていました。

ただ冷静になりきれない部分もあり、根っからの負けず嫌いです。自分が理想とする自分にも負けたくないらしく、上述の『東京スポーツ杯ジュニアステークス』で完全燃焼して倒れ込んでしまった時は、幼い苛立ちを示していました。

また逆境に直面すると燃え上がる一面は、闘争心の高さを示しています。『皐月賞』でドゥラメンテから威圧された時は、他のウマ娘たちが怯えて混乱するなか、レースが支配されることに『奪うなっ!』と激情を炸裂させています。

それはサトノクラウン本人すら『なぜ勝てたのか?』理解できない勝ち筋を見い出せる反面、本来の走りからはもっとも遠く、改善すべき課題です。

自分をそこまで追い詰めるドゥラメンテの力に、憧れているのではないかとサトノクラウンは思いましたが、本人から即答に近い形で否定されています。

ドゥラメンテいわく『サトノクラウンは誰にも少しも憧れない』。誰のことも指針にせず、常に、己の中に羅針盤がある。だからこそ、焦がれず、揺らがず、そして屈しない。たとえ相手がいかに強大であろうとも。いかなる逆境に追い込まれようとも。胸に掲げた、ただ1つの折れない針をしるべに。すべて乗り越え、踏み越え、栄冠を得んと足掻き続ける。それがサトノクラウン。

世代トップクラスの末脚

『常に最適なポジショニングを行い、末脚で一気に差し切る』のが代名詞で、危なげなく勝利するため、観客から「抜群の安定感、世代の中じゃ頭一つ飛び抜けている」と言われています。

屈指の才を持ち、加速力と身体操作性が一流で、『ドゥラメンテが豪脚なら、クラウンは知と計算を活かす』と言われています。

身体操作性は、メートル単位の作戦を遂行できるほど。世界的なG1ウマ娘との模擬レースでは、通用こそしなかったが、1度走るごとに作戦を変えていました

この器用さを支える知識量は、時間が許す限り『調べられるだけ調べる』ため、ライバルたちの強さと成長を本人たちより鮮明に知っています。模擬レースで敗北したドゥラメンテに対しては、勝つために何百回と脳内でシュミレートしており、スパートが続く秒数まで把握するなど徹底的です。

トゥインクルシリーズでは、サトノの医療チームとAIチームが団結して開発中のアプリで、骨格からウマ娘の成長期を探っていました(これからまだまだ成長するかどうかを解析して、対策するため)。

レース場の造詣も深く、『同じレースでもウマ娘ごとに、実質的に走る距離は異なる』ことについて、サトノダイヤモンドにレクチャーしています。

トレーナーに必要な知識も有しており、監督・指導するために有用な情報『天候すらも考慮した、距離ごとの走行データ』を事前に集めていました。

知識量を活かす計算力、いわゆる判断力や戦略的思考も常日頃鍛えており相手の動きから戦略を読みます。持ち前の冷静さと視野の広さから状況に合わせたポジショニングを行いクレバーな駆け引きで集団から抜け出すのが得意です。

しかし、一切の油断なく作戦や準備を整えても、怪物と化していくライバルたちの前では『小手先の付け焼刃』として砕かれます。一流さえも薙ぎ払える超一流の刃に、あらゆる作戦を試しますが、悉く通用しません。

作戦や準備、すべてを尽くした者たちが集うのがトップの世界。そんな相手の喉元に食らいつけるのは、心から信じられる武器だけです。相手が誇る最強をねじ伏せるには、自分が持つ最強をぶつけるしかない。

『トレーナー、私たちの努力を信じてみて』

サトノクラウンが出した答えは、ある種、当然の帰結でした。

ここまで来て。いや、ここまで来たから、わかったこと。作戦を纏わずとも、サトノクラウンの勘と体は、トレーナーによって鍛え抜かれてきた。トップクラスの戦いに、その身一つでサトノクラウンは駆けます。その時、ようやくトップの世界に届いた気がしました。

決して勝機を逃さない、鋭く切れる末脚。自身の戴冠を疑わない、矜持に溢れた心。備えること、考えることをやめなかったから、確かなものが得られました。

その鋭さは、世界的なG1ウマ娘から『その走りが、一番キライ』と認められるほど。

気高く輝く無二の冠

最初はそんなに注目されていないところから努力してガンガン成り上がって。時代の中心にまで這い上がった子がいて。

だけど、そんな泥臭いパワーを、挑戦を、真正面からがっちり受け止めて。そのうえで、跳ね返してしまう。そんなとんでもないエリートウマ娘までいて。

ぶつかり合って、磨き合って、強くなって、どんどん面白いレースをしていく。そんなのを魅せられたら、高ぶらずにはいられない。

もっともっと高みへゆける。誰も見たことがないほどに、眩く激しく燃え上がれる。祭りを彩る花火のように。最強を告げる篝火のように。

サトノクラウンの周りには、燃えに燃えているライバルたちでいっぱいです。それは、なんて幸福なことでしょうか。それぞれに輝きを放つ、眩い宝石のようなライバルたち。そのすべてで、サトノクラウンという名の冠を、より美しく、より気高く、飾り立てます。王冠は、曇ることなど決してない。それは雨にも泥にも、いかなる苦境にも負けはしない

自身の武器を、強さを確信したサトノクラウンの足元は、もう揺らぎません油断してあげない、呑まれはしない、焼き尽くされもしない。これまでどおり万全に備え、そして向かいます

たとえ世界的な名ウマ娘が相手でも、たとえどんなに追い込まれても、全てをひっくり返す。サトノクラウンはあらゆる逆境を、さならがマジックのように、覆すウマ娘だから。

たゆまぬ努力と万全の備えは、必ず、望む奇跡をこの手にもたらす。

『マジックショーの開幕よ』

瞳は鏡

あなたは、誰よりも私のことを見てくれてる。

仮契約の時は、練習時間を失った私に、最適なメニューを組んでくれて。

それからも、あらゆるレースを駆け抜ける間、ずっと。越えるべき壁が現れる度に、隣で私を奮い立たせてくれた。

そんなあなたのことなんて。手放したくないに、決まってるでしょ? ずっと走り続けたいの。他の誰でもない、あなたと一緒に

わかる? ここにあるわ。私とあなたで、掴めたものよ。

わかる? 熱いでしょ。熱くて、強い。だけど、これからもっと強く、熱くなれる。そうでしょ、トレーナー?

世界を狙うわよ。香港、フランスやドバイにも。世界にとどろく栄冠を、掲げるために。世界にその名を広く馳せる、史上最高の、名ウマ娘となるために。

もちろん、生易しい道じゃないわ。わかってる。けれど私には、あなたがいる。あなたと備え、努める日々さえあれば、私はなんだってできる。

そう信じている、いえ、そうに決まっているわ。でしょう、トレーナー!

瞳は鏡。あなたが胸躍らせてくれた、私の眼にはいつも、いつだって。あなた自身の姿が映っている

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